
高市早苗首相が「2月の総選挙実施」を巡り熟考に入った。これまで経済政策を最優先とし、「衆議院解散・総選挙」の見通しに線を引いてきたが、レアアース規制措置など激化する日中対立に伴う責任論が浮上することを懸念し、立場を変えたのだ。
11日の朝日新聞によると、高市首相は側近の一部に「通常国会冒頭の衆議院解散も選択肢の一つだ」という意見を伝えたという。高市内閣の中核人物は朝日新聞に、「首相のこうした認識を伝えられた」とし、「いつ解散すれば自民党が衆議院単独過半数(233議席)を確保できるかが(判断の)全てだ」と語った。
これに先立ち、読売新聞は9日、高市首相が今月23日に召集予定の通常国会冒頭に衆議院解散発表の方針について検討に着手したと報じた。「今月27日公示、2月8日投票」と「2月3日公示、2月15日投票」の二つのシナリオが有力だという。総務省は前日、各広域自治体選挙管理委員会に衆議院選挙の準備を指示した。
国会は任期6年の参議院と任期4年の衆議院で構成される。参議院の任期は保障され、3年ごとに半数を交代するが、衆議院は首相が望めばいつでも解散できる。首相は権力基盤を固める手段として、適時に衆議院解散権限を行使してきた。
高市首相は70%台の高い支持率を維持しているため、衆議院を解散し早期に総選挙を実施すれば、自民党の衆議院議席数が現在(199議席)より大幅に増加するとの見方が出ている。自民党が単独で衆議院過半数議席を確保すれば、法案処理など政権運営はさらに弾みを得る。しかし、「物価安定と経済政策が優先なので予算案処理に集中する」と総選挙論を退けてきた高市首相のこれまでの発言とは矛盾する。
高市首相が心変わりしたのは、中国のレアアース輸出規制が影響したとの解釈が出ている。昨年11月の高市首相の「台湾有事介入示唆」発言で引き起こされた日中対立は、今月6日に中国がレアアースなど軍民両用品目の輸出規制措置を発表し、経済報復を断行したことで波紋が最高潮に達した。日本経済に直撃を与えかねないこの措置により、通常国会で野党の激しい攻勢が予想され、経済的影響が現実化すれば高市首相の高支持率も影響を受ける可能性がある。
政権批判論の中で総選挙を実施すれば議席数減少につながる可能性があるため、早期に行う方が支持率効果を享受できると判断したようだ。朝日新聞は「(衆議院)早期解散論が力を得始めたのは最近のことだ」とし、「(中国のレアアース輸出規制で)首相官邸内の危機感は高まり、不祥事が露呈すれば(高市首相が)致命傷を負う可能性もあるという点も早期解散論を後押ししている」と指摘した。
しかし、通常国会が始まるや否や選挙局面に転換することへの批判世論が高まる可能性があるという点は負担だ。通常国会を1月に召集し始めた1992年以降、通常国会冒頭に衆議院解散を強行した首相はいなかった。高市首相が衆議院早期解散報道後、取材陣の立場表明要請を拒否し、政権内部の人物にも総選挙について口を閉ざしている理由だ。朝日新聞は、「早期解散で政治の空白が生じれば国民生活に直結する新年度予算案を成立させるのが難しくなる」とし、「党利党略を優先する姿勢が目立ち、解散名分への追及が激しくなる可能性がある」と指摘した。
一方、高市首相はこの日放送(事前収録)されたNHKのインタビューで、衆議院解散の可能性について「今は目の前の課題に一生懸命取り組んでいる」と述べた。ただし、「政治の安定なしには強い経済政策も外交・安全保障も実現するのは難しい」とし、安定的な政権運営の必要性は強調した。
















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