「トランプ氏だけでは頼れない」…46年ぶりに核兵器禁止条項を撤廃したフィンランド

ロシアの脅威への対応として3年前に北大西洋条約機構(NATO)に加盟したフィンランドが、46年間維持してきた核兵器禁止政策を廃止した。ロシアとの緊張が高まるなか、NATOの核抑止力をより幅広く活用するための措置とみられている。
18日(現地時間)、ユーロニュースなどによると、フィンランド議会は前日、1980年から維持してきた核兵器に関する禁止条項を廃止する法案を、賛成125票、反対61票で可決したという。法案は大統領の承認手続きを残すのみとなっている。
これによりフィンランドは、国家防衛のために必要な場合、自国領内での核兵器の輸送、運用、保有を認めることができるようになる。
フィンランドのアンティ・ヘッカネン国防相は、「フィンランドの防衛を強化し、NATOの核抑止力を最大限活用するための措置だ」と説明した。
今回の決定の背景には、ロシアの脅威がある。フィンランドはロシアと1,340kmに及ぶ国境を接している。数十年にわたり非同盟路線を維持してきたフィンランドは、2022年のロシアによるウクライナ侵攻を受けて安全保障戦略を全面的に見直し、2023年にNATOへ加盟した。
今回の措置は、フランスによる欧州核の傘構想とも連動している。フランスのエマニュエル・マクロン大統領は今年3月、フランスの核抑止力を欧州の同盟国の安全保障と連携させる新たな構想を打ち出した。必要に応じて、核兵器の搭載が可能なフランスの戦闘機を欧州の同盟国へ一時配備する案も含まれている。フランスは欧州連合(EU)で唯一の核保有国だ。
フィンランドのペッテリ・オルポ首相は今月初め、フランス主導の核抑止構想に関心を示しながらも、最終的な決定は下していないと述べた。フィンランドをはじめとする欧州諸国の多くは、ドナルド・トランプ米大統領の再登場以降、米国による欧州の安全保障への関与に対する不信感が強まるなか、核抑止政策を見直している。
国際法上の制約もそれほど大きくないとの見方が出ている。フィンランドは核兵器不拡散条約(NPT)の加盟国であるため、核兵器を開発したり独自に保有したりすることはできない。しかし、NATO加盟国は、米国やフランスなど他のNATO核保有国の核抑止力による保護を受けることが認められている。
実際、米国の核兵器をドイツ、イタリア、ベルギー、オランダ、トルコに配備するNATOの「核共有」体制は数十年にわたって運用されてきた。NATOは、核兵器の所有権と統制権が米国にあることから、この体制はNPT違反には当たらないと主張している。これまで、この体制が国際法上の制裁を受けたこともない。今後、フィンランドがフランスの核の傘構想に参加した場合も、同様の方式が適用されるとみられている。
ただし、今回の法改正が直ちにフランスや米国の核兵器のフィンランドへの常時配備を意味するものではない。フィンランド政府は、自国領内に核兵器を恒久的に配備する計画はないと強調した。
ロシアにとっては、安全保障上の負担が一段と増すことになった。フィンランド領内にNATOの核戦力が配備された場合、ロシア第2の都市サンクトペテルブルクや北西部の軍事施設が直接的な影響圏に入る可能性がある。フィンランドのNATO加盟によって、ロシアとNATOの接境線は2倍以上に拡大している。













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