
ウクライナがドローン(無人機)を使用してロシアが占領しているクリミア半島のケルチ地域を空襲し、大規模な火災が発生した。UNITED24などウクライナのメディアは21日(現地時間)、「ウクライナ軍がこの日、ドローンでケルチ海峡の両側にある燃料積替施設と港湾インフラを攻撃した」と伝えた。
ケルチ海峡は黒海とアゾフ海を結ぶ長さ約35kmの水路で、ロシアが占領したクリミア半島のケルチ半島とロシアのクラスノダール地方のタマン半島を分ける戦略的要所だ。ロシア軍はここを主要な軍需・物流ルートとして活用してきた。

クリミア半島はロシア人が好んで訪れる代表的な夏のリゾート地でもある。ウクライナの今回の攻撃により、燃料関連施設が燃え、ガソリンスタンドが閉鎖された。足止めされたロシアの観光客から不満の声が相次いでいるという。
現地のTelegramメディアや住民が公開した写真や映像によると、クリミア半島・ケルチの港近くの石油ターミナルが炎に包まれ、黒い煙が立ち上っているという。火災はクリミア半島の燃料会社TES所有のターミナルで発生し、同施設は石油製品と液化ガスを扱う積替ターミナルとして知られている。
これとは別に、ケルチ海峡の対岸にあるクラスノダール地方のカフカス港でも大規模な火災が発生した。カフカス港はロシアの主要な物流拠点の一つで、燃料ターミナルと石油貯蔵施設を備えている。
その後、ウクライナ軍はロシア軍の地対空ミサイル防衛システム「S-400」に関連するレーダー基地4か所、近距離対空防御システム「パーンツィリ」2か所への攻撃を成功裏に完遂したと発表した。
ウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領は、ウクライナ軍のクリミア半島空襲の事実を伝え、「ロシア軍需物資の輸送施設と石油産業施設、防空システムおよびレーダー基地への攻撃は、ロシアの残虐な攻撃に対する正当な対応だ」と主張した。
最近ウクライナは進化した攻撃ドローンの戦力でクリミア半島への重要な補給路を集中攻撃している。米ニューヨーク・タイムズ(NYT)は17日、「クリミア半島はロシア本土から離れた地理的位置のため、補給網が弱点とされてきた」とし、「ロシアが2022年にウクライナを全面侵攻した理由の一つは、クリミア半島への『陸上回廊』を確保することだった」と報じた。

実際、クリミア半島はロシア軍のウクライナ南部作戦を支える主要な補給拠点であり、兵力の集結地だ。専門家はウクライナがクリミア半島をロシア本土から分離することに成功すれば、南部戦線でのロシア軍の補給と兵力移動が弱まる可能性があると見ている。
ウクライナ軍は最近数週間、クリミア半島に至る主要な高速道路を行き交うトラックや鉄道の輸送網を相次いで攻撃し、クリミア半島とロシア占領下のウクライナ南部を結ぶ橋も攻撃した結果、ガソリン不足にまで陥っている。
報道によると、最近クリミア半島を訪れたロシアの観光客が「ガソリンを探しているうちに休暇が終わった」と不満を漏らしていたという。ロシア南部から来たとするある訪問者はガソリンが10ℓしか残っておらず、クリミア半島から出られなくなり、結局仲間が約290km離れたクラスノダールからガソリン缶を持ってきたと語った。
今回ウクライナのドローン攻撃を受けたクリミア大橋でも燃料輸送は制限された状態だ。2022年のウクライナによる車両爆弾攻撃で大きな被害を受けた後、同橋での燃料輸送が禁止されているためだ。
ガソリン不足はクリミア半島外のロシア占領地でも見られている。ドネツク郊外に住む23歳の住民は「かつて戦線から遠いと思われていたここも、もはや安全ではない」と語った。
一方、ウクライナによる今回のクリミア半島・ケルチ地域空襲で30人以上の死傷者が出たとされる。
クリミア共和国のセルゲイ・アクショーノフ首長は「21日のウクライナの攻撃でケルチ地域で4人が死亡し、28人が負傷した」と明らかにした。しかし、ロシアのウラジーミル・プーチン大統領はウクライナのクリミア半島集中空襲による燃料難などについては言葉を濁している。
クレムリン(ロシア大統領府)のドミトリー・ペスコフ報道官も現在の物資不足は実際の供給難ではなく、住民の不安による買い占めが原因だとの見方を示し、事態の深刻さを否定した。一方、セヴァストポリ占領地のミハイル・ラズヴォジャーエフ知事は「夜間に燃料トラックが市に入ってこなかった。現時点では燃料を得るために並んでも無駄だ」と住民に伝えた。














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