
中国が、米国のレアアース供給網や防衛産業を標的とした対抗措置に踏み切った。米軍関連企業10社を輸出管理リストに追加したほか、別の米企業46社の製品を政府調達の対象から除外した。
中国国営の新華社などによると、中国商務省は22日、報道官が記者の質問に答える形で、「国家の安全と利益を守り、不拡散に関する国際的な義務を履行するため、米政府による不当な『中国軍事企業』リストへの追加措置に対抗する」と表明した。
その上で、ドローン・防衛関連企業のAveox、レッド・キャット・ホールディングス、Teal Drones、IMSAR、ザイアロボティクス、ボール・エアロスペース&テクノロジーズ、オシュコシュ・ディフェンス、L3ハリス・マリタイムサービスに加え、レアアース関連企業のMPマテリアルズ、USAレア・アースの計10社を輸出管理リストに追加すると発表した。
中国政府の今回の措置は、米国防総省が8日、アリババやテンセント、BYD、長鑫存儲技術(CXMT)、長江メモリ(YMTC)、ユニツリー、ディープシークなど中国の主要テクノロジー企業を「中国軍事企業」リストに追加し、対象企業を188社に拡大したことへの対抗措置とみられる。今回の措置は22日に発効した。
これにより、中国ではこれらの企業に対する軍民両用(デュアルユース) 物資や関連技術、ソフトウエアの輸出が禁止される。対象には、軍事転用の可能性がある一部のレアアースやレアアース磁石、関連技術も含まれる。例外的に輸出が必要な場合は、中国商務省に個別の許可を申請しなければならない。商務省は、今回の措置について、中国の輸出管理法や「両用品目輸出管理条例」などの関連法令に基づくものだと説明している。
特に今回の措置は、米国の主要なレアアース採掘・加工企業2社を対象としていることから、米国が進めるレアアース供給網の構築に影響を及ぼす可能性があるとの見方が出ている。リストに含まれたMPマテリアルズは、米国内で唯一大規模に稼働しているレアアース鉱山であるカリフォルニア州のマウンテンパス鉱山を保有・運営している。
USAレア・アースは、米国内で重レアアース鉱山の開発や磁石の生産体制構築を進めてきた企業で、トランプ政権は今年、同社に対し、出資を含む大規模な支援策を打ち出している。
中国が昨年4月、一部のレアアースや関連磁石に対する輸出規制を実施して以降、米政府は中国依存の低減を目指してこうした企業への支援を強化してきた。しかし、レアアースの精製・分離や磁石製造などの中間工程では、依然として中国への依存が続いているとされる。
同日、中国財政部は、ロッキード・マーティンやゼネラル・アトミックスなど米企業46社の製品を政府調達の対象から除外する措置も発表した。財政部は中央政府機関や地方財政当局に通知を出し、政府調達機関は今後、対象となる46社の製品を調達できないと明らかにした。
中国による米企業への制裁措置は、2024年以降、米国の対台湾武器売却や対中技術規制の強化に合わせる形で拡大している。中国商務省は昨年1月、ロッキード・マーティンやボーイングの防衛部門、レイセオン・ミサイル・アンド・ディフェンス、ゼネラル・ダイナミクスなど米企業28社を輸出管理リストに追加し、軍民両用物資の輸出を禁止した。その後も対象企業を相次いで追加するなど、対抗措置を段階的に強化してきた。















コメント1
磯爺
米国の爺さん、どうすんの?