
アルゼンチンで私的制裁を巡る論争が起きている。窃盗容疑者を捕まえた住民たちが過激な暴力を振るったためだ。
アルゼンチンのメディアは21日(現地時間)、「ブエノスアイレス州ロマス・デ・サモラで発生した私的制裁に関して『ジャングルの掟』が支配する世界になったのかという指摘が出ている」と報じた。法律家と治安専門家たちは「私的制裁に出る住民たちの心情は理解できるが、法治を完全に無視する行動は問題だ」とし、度を越える行為については処罰が可能であることを忘れてはならないと口を揃えた。
問題の事件は、当時の状況を撮影した動画がSNSで拡散されたことで世界に知られることとなった。映像を見ると、住民たちは一人の青年を制圧し、川の方へに引っ張っている。この過程で住民たちは青年に対して殴打や蹴りを加えた。暴力を振るった住民の中には女性も含まれていた。
川に到着した住民たちは青年を持ち上げて川に投げ捨てた。青年が落ちた川は汚染がひどく、手を洗うことすらできない場所だった。最も危険な状況は、殴られて水に落ちた青年がもがいている時に起こった。映像を見ると、銃声が二度鳴ったが、幸いにも青年は銃弾に当たらなかった。
住民たちによると、青年は過去にも住宅や商店を何度も襲った常習犯だった。彼は他の店の近くをうろついているところを住民に捕まった。住民たちは「顔がよく知られた常習犯だった」とし、「別の犯行のために現場を下見しているところを住民に見つかり、怒った住民たちが集まって制裁を加えた」と明らかにした。
現地メディアによると、遅れて通報を受けた警察が川に落ちた青年を救助し、私的制裁に加担して銃を撃った住民を逮捕して調査中だ。
事件が世間に知られると、現地では私的制裁の正当性を巡る論争が巻き起こった。住民たちを称賛する声が上がる一方で、一部では法治を損なう集団行為だという非難が高まっている。
あるネットユーザーは「疑いだけで私的制裁を加えていたら、社会は大きな混乱に陥る」と懸念を示した。また別のネットユーザーは「住民たちの主張通り顔が知られた常習的な窃盗犯だとしても、結局警察に捕まったのは青年ではなく住民ではないか」とし、「私的制裁はこのような思わぬ結果を招くだけで、根本的な問題を解決することはできない」と指摘した。
一方、警察の調査では銃を撃った住民は正当防衛を主張しているとされる。現地メディアは「私的制裁と正当防衛の違いは紙一重で、境界線が非常にあいまいだ」とし、無実の処罰を受けることがないよう私的制裁を自制すべきだというのが大多数の法曹界関係者の意見だと報じた。














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