
大阪・道頓堀で消防隊員2人が亡くなった大規模火災について、火の消えていないタバコの吸い殻が出火原因だったことが分かった。大阪府警は、火災発生から約11か月後の今月14日、当時現場近くの飲食店で勤務していた35歳の男を重過失失火の疑いで書類送検した。
14日、朝日新聞によると、大阪府警は、昨年8月に発生した道頓堀のビル火災に関連し、大阪市都島区に住む会社員の男(35)を重過失失火容疑で書類送検したと発表した。あわせて起訴を求める「厳重処分」の意見も付けたが、男性が容疑を認めているかどうかは明らかにしていない。
警察によると、男は昨年8月18日午前9時30分ごろ、大阪市中央区宗右衛門町のビル近くの路上で、火の消えていないタバコを投げ捨て、周囲の可燃物に引火させた疑いが持たれている。当時、周辺の2棟の建物には合わせて41人がいた。火災により、外壁や床の一部が焼損した。
捜査関係者によると、男は当時、火災現場近くの飲食店で勤務しており、警察の調べに対し「タバコを路上に捨てた」との趣旨の説明をしているという。警察は、ペットボトルやビニール袋などの可燃物が散乱していた側溝に吸い殻を捨てたとみている。
現場周辺の防犯カメラ映像を解析した結果、出火前に現場付近で物を捨てる人物の姿が確認された。その人物が喫煙している様子も映っており、その後の捜査で書類送検された男であることが判明した。
火災は昨年8月18日午前9時45分ごろに発生した。消火活動にあたっていた大阪市浪速消防署の消防司令・森貴志さん(当時55)と消防士・長友光成さん(当時22)が殉職した。
大阪市消防局の調査報告書によると、出火は西側の6階建てビル1階付近で発生した。火は屋外に設置された室外機を焼いた後、外壁の看板を伝って上階へ燃え広がり、その後、隣接する東側の7階建てビルにも延焼した。
さらに、東側ビル5階の窓に設置されていたエアコンが焼損して室内へ落下したことで、火災が建物内部にも広がったという。屋外看板に建築基準法で定められた不燃材料が使用されていなかったことも、延焼拡大の一因と指摘された。
森さんの遺族はこの日、大阪市消防局を通じてコメントを発表し、「一人ひとりが守るべきルールを守っていれば、防げた火災だった」としたうえで、「2人の尊い命がこのような形で失われたことは、誠に残念でならない」と胸中を明かした。また、タバコのポイ捨てが招いた「人災」だったとして、断腸の思いをにじませた。
















コメント0