「公海は誰のものなのか」“正規航路”のタンカーが攻撃され、米国まで通行料を要求

オマーン領海を通ってホルムズ海峡を航行していたタンカー2隻がイランの攻撃を受け、その背景に関心が集まっている。
アラブ首長国連邦(UAE)の国防省は14日(現地時間)、「国営タンカーのモンバサ号とアル・バヒヤ号が、オマーン領海内にあるホルムズ海峡の南側航路を通過中、イランの巡航ミサイルによる攻撃を2発受けた」と明らかにした。
この攻撃により、モンバサ号の乗組員のインド人1人が死亡し、8人が負傷した。負傷者はインド人6人、ウクライナ人2人だ。
UAE国防省は、「今回の露骨な攻撃は地域の安全を脅かし、国際法に違反する重大な行為であり、強く非難する」とし、「UAEは領土や国民、居住者を守るために必要なあらゆる措置を講じる完全な権利を有している」と強調した。
今回の攻撃は、被害発生直後に攻撃主体が名指しされた点でも異例とされる。通常、湾岸海域で船舶への攻撃が発生した場合、周辺国は外交的な衝突を懸念し、攻撃主体を明示しない。

UAE国防省の説明によると、今回攻撃を受けたUAEのタンカーは、既存の国際航路(TSS)を守り続けたため、標的にされたとみられている。
イランはホルムズ海峡を封鎖した後、従来の国際航路であるオマーン領海中心の南側航路を「危険水域」に指定し、イランが定めた航路だけを通行するよう要求してきた。
イランが指定した航路は、イラン領海内の北側航路と、イラン軍の基地があるゲシュム島付近を通る。
国際商船をこの航路へ強制的に誘導し、ホルムズ海峡の実質的な支配権を握ろうとする狙いがあるとみられる。
イランは警備・誘導サービスの対価として、船舶1隻当たり数百万ドル(数億円)の通行料や、原油1バレル当たりの手数料を要求してきた。

これとは反対に、ドナルド・トランプ米大統領は、米国が今後「ホルムズ海峡の守護者」になるとして、通行料を直接徴収すると宣言した。
同大統領は13日(現地時間)、SNSの「トゥルースソーシャル」とFOXニュースのインタビューを通じて、「米国は数十年にわたり無償で海峡を守り、われわれの軍人を危険にさらしてきた。今後は対価を受け取るべきだ」と述べた。
さらに、「海域の安全確保にかかる費用として、貨物総額の20%を請求する」と明らかにした。
ブルームバーグ通信によると、国際原油価格を1バレル当たり80ドル(約1万3,000円)と仮定した場合、原油を満載した超大型原油タンカー(VLCC)1隻当たりの通行料は3,200万ドル(約51億8,900万円)に達する。
これは、「国際水路で通行料を徴収する行為は明白な国際法違反だ」と主張してきた、米国政府の従来の立場と矛盾する。国連傘下の国際海事機関(IMO)をはじめ、国際社会からの反発も無視できない。















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