
朝食としてよく食べられているシリアルは、製品によって糖分が多く、空腹時に食べると血糖値が急上昇するおそれがあると、専門家が警鐘を鳴らしている。さらに、食べてからそれほど時間がたたないうちに再び空腹を感じやすくなる可能性もあるという。
英地方紙サリー・ライブ(Surrey Live)によると、家庭医療の専門家であるデービッド・ワインスタイン医師はこのほど、健康に悪影響を及ぼしかねない代表的な朝の習慣5つを紹介し、その筆頭として朝のシリアル摂取を挙げた。
ワインスタイン医師は「シリアルは健康的な朝食のように宣伝されることが多いが、実際には血糖値を急激に上昇させ、2時間以内に再び空腹を感じさせる可能性がある」と指摘した。さらに「消費者が危険性を認識できるよう、シリアルのパッケージにもたばこの箱のような警告表示が必要なほどだ」と主張した。
特に、砂糖を加えたシリアルや、チョコレート、マシュマロなど甘さを前面に出した製品は、精製穀物や糖類の割合が高く、血糖指数(GI値)も高い傾向にある。空腹時にこうした食品を摂取すると血糖値が急上昇し、それを抑えるためにインスリンの分泌が増える。その後、血糖値が再び下がることで、食後2~3時間ほどで空腹を感じたり、間食をしたくなったりする可能性が高まる。
専門家は、このような血糖値の乱高下が繰り返されると、体重増加や肥満、脂肪肝など、代謝面の健康に悪影響を及ぼす可能性があると説明している。
また、甘い食品の摂取が脳の健康と関係していることを示す研究結果もある。ドイツのシャリテ・ベルリン医科大学の研究チームが、糖尿病ではない健康な高齢者141人を対象に、血糖値と記憶力、海馬の構造を分析したところ、血糖値が高い人ほど記憶力が低く、海馬の機能も低下する傾向が確認されたという。
ワインスタイン医師は、シリアルの代わりに、たんぱく質と良質な脂質を含む朝食を勧めている。具体例として、ギリシャヨーグルトにベリー類とナッツを合わせる食べ方を紹介した。たんぱく質と脂質を一緒に摂ることで、満腹感が長続きし、血糖値の上昇幅を抑えるのに役立つという。
同医師は「ヨーグルトと果物、ナッツを用意するのは、シリアルに牛乳を注ぐのと同じくらい簡単だ」としたうえで、「『高食物繊維』という表示だけを見て健康的だと判断するのは危険だ」と注意を呼びかけた。
朝食としては、豆腐と卵、野菜を組み合わせるメニューも有力な選択肢とされる。豆腐は植物性たんぱく質が豊富で、カルシウムやマグネシウムなどさまざまな栄養素を含んでおり、朝食にも取り入れやすい。
オートミールを食べる場合は、加工度の高いクイックオーツよりも、スティールカットオーツやロールドオーツのように加工の少ない製品が勧められる。食物繊維の一種であるβグルカンを多く含み、消化や吸収を緩やかにして、食後の血糖値上昇を和らげる助けになるためだ。
ワインスタイン医師は、シリアルのほかにも避けた方がよい朝の習慣として、目覚めてすぐにコーヒーを飲むこと、朝食を抜くこと、起床直後にスマートフォンを確認すること、起きてすぐ座ったまま動かずに一日を始めることなどを挙げた。
そのうえで、朝の最初の15分はスマートフォンを見る代わりに、軽いストレッチや散歩に充てると、一日のエネルギーや集中力の維持に役立つと助言した。
専門家は、健康的な朝食で大切なのは特定の食品を一律に避けることではなく、たんぱく質や食物繊維、良質な脂質をバランスよく摂り、血糖値の変動を安定させることだと強調している。













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