中国洪水、折りたたみ式浮橋が救助で活躍…約6,000人を救う

折りたたみ式の浮橋としても利用できるバージが中国で台風による洪水被害の現場における新たな救助手段として注目を集めている。
香港紙サウス・チャイナ・モーニング・ポスト(SCMP)によると、第10号台風メイサークの影響で、中国南部・広西貴港市の広西物流職業技術学院(大学)や周辺地域では、最大約5メートルに達する浸水被害が発生したという。
当時、孤立した学生や教職員ら数千人は折りたたみ式浮橋を使って全員が無事に避難した。
国営の緊急救助機関である中国安能建設集団は8日から9日にかけて、救助現場に浮橋3隻を投入した。救助活動は約11時間続き、学生や教職員ら約6,000人が安全な場所へ避難した。
約10分で展開「現実版トランスフォーマー」と話題に
浮橋は全長約60メートル、幅約8メートルで、最大60トンの積載が可能だ。自走機能を備えており、乗客を満載した状態でも時速約10.8キロで航行できる。
救助機関によると、モジュール式の構造を採用しているため、現場では約10分で組み立てを終え、すぐに運用を開始できたという。
9日には、SNSのX(旧ツイッター)に「洪水で学院に取り残された学生や教職員を救助するため『ノアの箱舟』が投入された」との説明とともに、緊急動力浮橋による救助の様子を収めた動画が投稿され、大きな反響を呼んだ。
動画には、濁流にのみ込まれた広西地域の様子や救助のため出動した軍用トラック、救助隊の活動が映されている。救助隊が設置した応急浮橋を渡り、学生や教職員が次々と避難する様子も確認できる。
円筒状に巻かれた状態で軍用トラックに積まれていた装備は、浸水地域に到着すると、筏の形へと素早く展開された。建物内に取り残されていた学生や教職員らは、救助装備が到着すると歓声を上げながら避難を始めた。
中国のネット上では「まるで水上救助用の空母のようだ」「とても安全そうだ」といった反応が相次いだ。
また、中国外務省の毛寧報道官もXで動画を共有し「現実版トランスフォーマー」と紹介した。
ゴムボートの限界を補完、過酷な環境にも対応
浮橋が投入される以前、救助隊はゴム製の救命ボートで救助活動を行っていたが、一度に搬送できる人数が少なく、避難活動は難航していた。
製造元のチャイナ・ハジョン・インダストリーによると、この装備は標高3,300メートル級の高地や極寒地域などの過酷な環境でも運用できるよう設計されているという。チャイナ・ハジョン・インダストリーは国有企業の中国船舶集団(CSSC)の子会社だ。

広西で洪水被害拡大、39人死亡
中国国営新華社によると、甘粛省隴南市宕昌県では7日に発生した土砂崩れで林作業員21人が死亡したという。
同日には湖北省でも豪雨と突風により11人が死亡、1人が行方不明となり、300人以上が負傷した。
一部地域で累積降水量が900ミリを超えた広西省では、先週末から続く台風メイサークによる豪雨で、これまでに6人が死亡、11人が行方不明となっている。約37万5,000人が被害を受け、このうち約13万人が避難した。
















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