
イランとの全面戦争の危機が高まるなか、大規模作戦に欠かせない最新鋭の電子戦機が前方配備された。米軍事専門メディア、ザ・ウォー・ゾーン(TWZ)などの海外メディアは23日(現地時間)、世界最強の電子戦機「EA-37B」2機がアリゾナ州を出発し、同日、英国のRAFフェアフォード空軍基地に着陸したと報じた。
同基地はイランとの戦争中、米軍のB-1BランサーやB-52ストラトフォートレスなどの戦略爆撃機をはじめ、様々な航空機の中核的な前方拠点としての役割を果たしてきた。事実上、イランとの全面戦争に向けた緊張が高まるなか、EA-37Bまで到着したことで、米軍は万全の準備を整える形となった。
EA-37Bは米空軍が保有する最新鋭の電子戦機(EW)で、敵のレーダー網を無力化し、通信・指揮網をまひさせる役割を担う。作戦が始まると、まずEA-37Bが敵の目と耳を奪い、その後、ステルス戦闘機と爆撃機が敵陣を蹂躙する流れだ。

高級ビジネスジェット機のガルフストリームG550を基に改造されたEA-37Bは、ガルフストリーム、L3ハリス、BAEシステムズの3社が共同で製造した。機体の外観は、胴体の両側に細長く突き出た大型アンテナアレイを装備しているのが特徴で、敵の対空ミサイルの射程外から強力な妨害電波を照射する遠距離スタンドオフ・ジャミング能力を備えている。
さらに、高性能AESA(アクティブ・フェーズドアレイ)アンテナを通じて、非常に強力な電磁エネルギーを標的に集中させる高エネルギー・パルス攻撃が可能で、通常の無線通信から敵の先端防空レーダー信号まで、全てを探知して妨害できる。
EA-37Bの愛称は「コンパス・コール(Compass Call)」で、敵のコンパス(航法)と無線(通信)を機能不全に陥らせる米空軍最高峰の電子戦機の系譜を継ぐ機体だ。EA-37Bは2024年8月から計5機が製造・納入され、先の4月にはイランとの戦争で初めて実戦投入された。

一方、EA-37Bがフェアフォード基地に到着してから数時間後、イラン革命防衛隊(IRGC)は国営タスニム通信を通じて「戦争再開後、艦艇から巡航ミサイルを発射して侵略行為を続けてきた米国は、ミサイルが底をつくと、英国のフェアフォード空軍基地からB-1爆撃機を出撃させ、使用し始めた」と主張した。
さらに、「イラン領土への侵攻に使用される全ての基地は、我々の正当な標的だ」と警告した。イランが英国南西部にある米軍基地への長距離攻撃を公言した形だ。
しかし、イランとRAFフェアフォードの距離は約4,500キロで、イランが長距離ミサイルで同基地を正確に攻撃するのは容易ではない。先の3月20日、イランはインド洋にある米英共同軍事基地ディエゴガルシアにミサイル2発を発射したが、このうち1発は迎撃され、残る1発は飛行中の不具合で墜落した。イランとディエゴガルシアの距離は約3,800キロだ。















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