「プーチンのドローンは出ていけ!」NATO、もう黙ってはいない…F-16が3日連続撃墜で“一触即発”

ルーマニアF-16、黒海沿岸でロシア無人機をまた撃墜
3日間で3回目…NATO東部前線の緊張高まる

引用:ディフェンスマターズ
引用:ディフェンスマターズ

北大西洋条約機構(NATO)加盟国ルーマニアが自国領空を侵犯した無人機を3日連続で撃墜した。ウクライナを攻撃していたロシアのドローンがNATO領空に入る事例が繰り返される中、これまで追跡と警告に重点を置いていたルーマニアが実弾対応に転じた形だ。

ルーマニア国防省は26日(現地時間)午前10時13分、空軍F-16戦闘機が許可なく自国領空に侵入した無人機1機を撃墜したと発表した。戦闘機は機体を探知してから約5分後、黒海沿岸の都市スリナの北東約12km離れたルーマニア領海上空で標的を排除した。

当局は無人機を人口密集地域から離れた海上に誘導した後、撃墜した。人命や財産の被害は報告されていないが、近隣トゥルチャ県の住民に落下した残骸に注意するよう警報を発令した。軍と捜査当局は残骸を回収し、機種や出発地点、飛行経路を調査している。

ルーマニアのニクショル・ダン大統領は撃墜から約30分後にこれを公表し、任務に投入された操縦士と地上要員の専門性と対応能力を称賛した。彼はロシアがルーマニアの領空侵犯を続ける状況を「容認できず、我慢できない」と批判した。

今回の撃墜は24日から3日間で3回目の事例だ。ルーマニアは24日午前、ブザウ県パディナ村近くで初めて侵入した無人機を撃墜した。ここはウクライナ国境だけでなく、首都ブカレストから北東約90km離れた地域だ。戦争勃発以降、ロシア関連の無人機がルーマニアの内陸深くまで侵入してきたことから衝撃が広がった。

ルーマニア検察は初日に撃墜した機体をロシア軍がウクライナ攻撃に使用するイラン設計のシャヘド系無人機と確認した。ロシアはシャヘドを独自に改良・生産し、ウクライナの都市やエネルギー施設攻撃に大量投入している。

2回目の撃墜は約21時間後の25日午前8時30分に発生した。レーダーがウクライナ国境近くで動いていた無人機を捕捉すると、F-16 2機が出撃した。初日に標的を排除した操縦士が再び発砲し、ドナウ川三角州のスフントゥ・ゲオルゲ村西約10kmの非居住地域で機体を落とした。

ルーマニア国防省はこの無人機の飛行様式が先に確認したロシア機と似ていると説明した。ただし、25日と26日に撃墜された機体の正確な種類と運用主体はまだ公式に確認されていない。

追跡にとどまっていたルーマニア、実弾対応に転換

ルーマニアはロシアが2022年にウクライナを全面侵攻して以来、数十回の無人機による領空侵犯を確認した。過去には戦闘機を出撃させて機体を監視したり、墜落地点を捜索する方法で対応していた。人口密集地域に残骸が落ちる危険やロシアとの偶発的衝突の可能性を考慮し、発砲を自制していた。

しかし最近、無人機が国境近くを越えて内陸や黒海の領海まで侵入する中で、対応方法も変わった。5月にはロシア製無人機がウクライナ国境に近いルーマニアのガラツィのアパートの建物を襲い、女性と子供など2人が負傷した。

ルーマニアはその後、自国領空に侵入した無人機を直接撃墜できるよう交戦規則を強化した。最近の3日間の連続撃墜は、出所が最終確認されていない機体であっても領空を侵犯し住民の安全を脅かす場合は排除するという原則を実際の行動で示したものと解釈できる。

ルーマニア当局は検察が収集した残骸と飛行データを基にロシアに公式抗議する計画だ。初期の軍事判断だけで責任を断定するのではなく、捜査機関が確保した物証を提示してNATOと欧州連合(EU)レベルでの対応の正当性を積み上げようとしているようだ。

NATO東部防空網を試すロシアのドローン

引用:ルーマニア国防省
引用:ルーマニア国防省

今回の事件はロシア軍とNATO軍が直接交戦した事例ではない。撃墜された機体がルーマニア軍や民間施設を意図的に狙ったという証拠もまだ出ていない。

しかしロシア製と確認された無人機を含む機体が3日連続でNATO領空に侵入する中、誤認と偶発的衝突のリスクは一層高まった。ダン大統領はルーマニアの領空が同時にNATOとEUの領空であるとし、今回の事案を同盟全体の安全保障問題として位置づけた。

ルーマニア国防省によれば、これまでNATOとEU領空で撃墜された無人機5機のうち4機をルーマニア軍の操縦士が排除した。ロシアに近いポーランドやエストニア、リトアニアも無人機や航空機の相次ぐ領空侵犯を報告しているが、最近の実際の撃墜対応はルーマニアに集中している。

ルーマニアはウクライナと約650kmの国境を接している。特にドナウ川と黒海が交わる地域はロシアが攻撃するウクライナの穀物輸出港とルーマニアの領土が接しているため、防空網の運用が難しい。

ロシア軍はウクライナの穀物輸出と物流網を断つため、ドナウ川の港や黒海沿岸施設を繰り返し攻撃している。この過程で航路を外れた無人機がルーマニア側に越境したり、撃墜された残骸が国境を侵犯する事例が続いている。

安価な攻撃用無人機1機を阻止するためにF-16やレーダー、地上防空システムを繰り返し稼働させるコスト負担も増大している。同時に戦闘機が標的を判断し撃墜する時間は数分に過ぎず、誤った判断がNATOとロシアの直接衝突に発展するリスクも残っている。

ロシアがウクライナ南部の港湾攻撃を続ける限り、同様の領空侵犯は繰り返される可能性が高い。ルーマニアが3日連続で実弾対応を行う中、ウクライナ戦争とNATO領空の間にあった緩衝地帯も急速に狭まっている。

荒巻俊
荒巻俊

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