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「米軍が必死に回収する理由」…破壊されたハンヴィーには機密がぎっしり詰まっていた!

梶原圭介 アクセス  

激しい戦闘や事故で大破したハンヴィー(HMMWV)を、米軍が何としても回収しようとする姿を戦地でよく目にするが、これは単なる資産の回収以上の重要な戦術的意味がある。特に通信装置や暗号モジュール、ブラックボックスといった機密情報を搭載しているため、敵に渡れば深刻な情報漏洩を招く恐れがあるのだ。

また、ハンヴィーの損失は単なる車両代金の喪失にとどまらない。装備品の再調達や運用停止(モラトリアム)費用まで含めると膨大な予算負担となる。従って、可能な限り回収し、使える部品を再利用することでコスト削減を図るのが軍にとって現実的かつ合理的な選択となっている。

そもそもハンヴィーは米陸軍が求める基準の約2倍の耐久性を持つように設計された特殊な軍用車両だ。最大16インチ(約40cm)の最低地上高、フルタイム4輪駆動、独立式サスペンション、60インチ(約150cm)の垂直渡河性能に加え、横方向40%・縦方向60%の傾斜でも難なく脱出できる驚異的な性能を持っている。

さらに、この強靭な車両は激しく横転したり、爆発物によって車体が損傷しても、中核の駆動系が無事なら泥や水中でも数回転した後に再び自力で動くことができる構造を持っている。事故や戦闘現場で迅速に牽引・回収し、修理を施せば短期間で戦場復帰できるため、極めて貴重な戦力となっている。

ハンヴィーは戦場での役割が極めて多様だ。単なる地雷対策車両ではなく、M2重機関銃やMk-19自動擲弾発射機、TOW対戦車ミサイル、スティンガー対空ミサイル、さらには指揮・通信・救護・特殊部隊支援まで少なくとも17種類以上の派生型が存在する。こうした多用途性が、米軍がハンヴィーを今なお主力車両の一角として重要視する理由となっている。

また、兵士の安全確保を考えた構造も特筆すべき点だ。ブレーキ故障時には車体のドアを引き裂いてでも脱出可能なDリング構造、爆発時に圧力を上方向に逃がすブラストチムニー、転覆時にエンジン損傷を最小限に抑えるバランス構造設計を備えている。米陸軍が2006年に公式に認定したこれらの革新的な安全機能は、現場での生存率向上に大きく貢献している。

実際、2022年以降のウクライナ戦争でも米軍提供のハンヴィーが被弾後も内部構造を維持し、回収・再整備後に戦場へ復帰した事例が複数報告されている。ベルゴロドでの戦闘では、横転後も車両がほぼ無傷で回収され、再投入できたという兵士の証言もあるほどだ。こうした戦場での数々の実績から、ハンヴィーは米軍内部でも「最後まで守るべき貴重な戦術資産」として認知され続けている。

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