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トランプ次期大統領が電気自動車補助金廃止を検討、対米投資額世界1位の「韓国」大打撃

川田翔平 アクセス  

引用=Shutterstook

「トランプリスク」が産業界全体に衝撃を与えている。ドナルド・トランプ米次期大統領は、米国インフレ抑制法(IRA)に基づく電気自動車補助金の廃止を計画しているという。これが現実となれば、IRA施行後の2022年以降、対米投資を大幅に増やした韓国の電気自動車・バッテリー企業は甚大な打撃を受けることになり、まさに青天の霹靂となる。

最近の海外メディア報道によると、トランプ政権の移行チームは、北米で最終的に組立てられた電気自動車に支給される最大7,500ドル(約116万円)の補助金廃止を検討中だという。電気自動車の税額控除を廃止し、トランプ政権初期に必要な数兆ドルの減税財源を確保する狙いがある。同時に、電気自動車への転換が遅れているゼネラルモーターズ(GM)やフォードなど米国の自動車メーカーに時間を稼がせ、雇用を守る狙いもあるとみられる。

IRAの税額控除の恩恵を受けて米国に大規模投資を行っている韓国企業が最も大きな打撃を受けることになる。LGエナジーソリューション、サムスンSDI、SKオンなど韓国のバッテリー大手3社は、数十兆ウォン(数兆円)を投じて米国内に合弁工場を建設中か、すでに稼働させている。世界最大の電気自動車市場拡大と補助金支援を見込んだ投資決定だった。

バッテリー3社は一時的な需要減速(キャズム)の影響にもかかわらず、米国政府の先端製造生産税額控除(AMPC)により、今年の第3・4四半期の赤字転落を辛うじて回避した。AMPCと補助金支援が廃止されれば、韓国企業が受ける打撃は小さくない。工場建設を含む今後の投資計画と戦略の全面的な見直しを迫られる可能性が高い。

対米半導体投資の行方も不透明だ。来年1月20日のトランプ政権発足と同時に、CHIPS法(半導体支援法)が廃止される可能性も高い。「金持ち企業のために10セントも出す必要はない」というのがトランプ次期大統領の考えだ。15日(現地時間)、バイデン政権が急いで台湾TSMCに半導体の直接支援金66億ドル(約1兆228億円)を確定したのも、トランプ次期大統領によるCHIPS法廃止を見越した措置だ。これが現実になれば、韓国の半導体企業も大きな影響を受ける。サムスン電子は米国の半導体工場建設に際し、総額64億ドル(約9,919億円)の補助金が約束されている。

対米投資額で世界1位の国が韓国だ。ミシガン州などのいわゆるラストベルト(赤錆地帯)を中心に工場を建設し、雇用創出に貢献している。このようにIRAの効果がなくなると、米国の経済的損失は1,300億ドル(約20兆円)に達するとの分析もある。こうした点を考慮すれば、トランプ政権も韓国企業の貢献を完全に無視することはできないと思われる。米国の電気自動車・バッテリー業界が電気自動車補助金の廃止に反対する理由も同じだ。

第1次トランプ政権での経験から、自国企業優先政策がどの方向に進むか予測は困難だ。不確実性が高まる中、韓国企業が受ける打撃と被害は大きいだろう。現代(ヒョンデ)自動車・起亜(キア)は米国内での電気自動車の生産・販売が縮小し、バッテリー3社は収益性が低下する可能性が高い。対米半導体投資の不確実性もさらに増している。

韓国としては、明確な根拠と反論の論理を持って徹底的に対応することが、被害を最小限に抑える最善の策だ。トランプリスクを技術・品質・価格競争力を高める機会と捉えるべきだろう。電気自動車とバッテリー市場を席巻する中国企業に対する関税障壁が、韓国企業に時間的猶予を与える可能性もある。また、原材料・部品などのサプライチェーンを効率化し、米国企業との協力・合弁ネットワークをさらに強化する好機でもある。政府も親韓派の共和党議員らとの積極的な対外接触を行うとともに、先制的な対応策を用意し、あらゆる手段を尽くす必要がある。

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