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「永世中立は無理?」軍縮国家オーストリア、冷戦後初の大幅軍拡へ…有権者の反発も根強く

有馬侑之介 アクセス  

引用:Newsis
引用:Newsis

オーストリアのクリスティアン・シュトッカー首相は、今後7年間で国防予算を倍増させる方針を再確認したと、米紙ニューヨーク・タイムズ(NYT)が22日(現地時間)に報じた。

3月に就任したシュトッカー首相は、中道右派・国民党に所属する。永世中立国として国防費を抑制してきた政策の転換を強調した。

シュトッカー首相は「鉄のカーテン崩壊後、カーター政権期以降の平和努力の下で軍縮を夢見たが、その時代はすでに終わった」と述べた。冷戦終結後、平和の恩恵を受けた欧州諸国が国防費を大幅に増額する中、オーストリアも例外ではないとの立場を明確にした発言とされた。

欧州各国は、ロシアによるウクライナ侵攻や、長年欧州の安全保障を担ってきた米国の支援が途絶える可能性への懸念から、国防予算を国内総生産(GDP)比5%水準まで引き上げる方針を打ち出している。

オーストリアは北大西洋条約機構(NATO)に加盟しておらず、常備軍の規模も小さい。シュトッカー政権は現在、政府支出の削減と増税を通じて財政赤字の圧縮を進めている。

欧州で国防支出の拡大が進む中、オーストリアはGDP比1%未満の国防予算を、2032年までに2%水準に引き上げると公約している。

一方で、高齢層を中心とする有権者の間では、国防費の増額に対する反発が根強い。

同国は第二次世界大戦後、共同占領していた英国、フランス、米国、ソ連が1955年に撤退する条件として、憲法に永世中立の地位を明記した。国防予算の拡大は、この原則と密接に関わる政治課題となっている。

この条項を改正するには、183議席のうち3分の2の賛成が必要とされ、実質的な変更は困難とみられている。与党・国民党の議席数は63にとどまる。

ロシアと関係の深い極右政党・自由党(57議席)は、中立国としての立場をむしろ強化すべきだと主張している。

シュトッカー首相は、国防予算増額の理由として、ウクライナにおけるロシアの行動や、同盟国に対して包括的な関税を課す構えを見せるトランプ大統領の動向を挙げた。一方で、ロシアをオーストリアに対する直接的な安全保障上の脅威とはみなしていない。

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