
米軍が空母打撃群などの軍事資産を中東に集結させ、イラン攻撃に向けた準備を進めているとの見方が広がる中、中東地域の緊張が高まっていると米紙ニューヨーク・タイムズ(NYT)が報じた。
中東諸国の当局者らは米国がイランを攻撃した場合、イランと親イラン武装勢力が報復として中東各地の米軍基地を攻撃し、報復と報復が連鎖する事態に発展する可能性があるとみている。
米中央軍は、原子力空母「エイブラハム・リンカーン」とトマホーク巡航ミサイルを搭載した軍艦3隻などで構成される空母打撃群が地域の安全と安定を促進するため中東に展開したと明らかにした。
NYTによると、ホワイトハウスがイラン攻撃を命じた場合、空母打撃群は1日か2日以内に軍事行動に移ることが可能だという。
米国はすでに空爆能力を強化するため、F-15E戦闘攻撃機12機を中東に追加配備している。
イランと親イラン武装勢力は、イランが攻撃を受けた場合には強硬に対応するとして、強い言葉で警告を発している。
ただし、昨年6月にイランの核施設などが攻撃された際には、イラン側の実際の対応は限定的なものにとどまった。
イラン国防省のレザ・タライニク報道官は昨年6月の衝突に言及し「米国とシオニスト勢力の攻撃対象となれば、我々の対応はこれまで以上に断固たるものとなり、より大きな痛みを与えることになる」と述べた。
イランの準国営通信ISNAによると、イラン海軍司令官は「イラン軍は国家の主権を守るため万全の準備が整っている」と抗戦の意思を示したという。
テヘラン中心部の広場に設置された大型広告板には25日(現地時間)、米空母が攻撃を受け破壊される様子を描いた絵が掲示された。

青い空母の甲板から赤い血が帯状に海へ流れ落ち、全体として「血に染まった星条旗」を想起させる構図となっている。
絵の一角には「風をまけば嵐を刈り取ることになる」との警告文も記されていた。
米軍の軍事資産が中東に展開されて以降、親イラン勢力もイランが攻撃された場合には報復に出ると公言している。
レバノンのベイルート南郊で開かれた集会で、ヒズボラの指導者ナイム・カセムは「トランプ大統領がハメネイ師を脅すことは、この指導者に従う数千万の人々を脅すことに等しい」とし「必要な全ての措置と備えをもってこの脅威に立ち向かうことが我々の義務だ」と語った。
集会参加者らはイラン国旗やイラン最高指導者ハメネイ師の写真が描かれたポスターを掲げた。
イラクのシーア派民兵組織カタイブ・ヒズボラは25日、戦闘員に戦争への備えを呼びかける声明を発表し、衝突が激化すれば「殉教作戦」を宣言する可能性もあると警告した。
イランの支援を受けるカタイブ・ヒズボラはイランとの戦争は容易ではないとし「お前たちは死をもたらすあらゆる苦痛を味わうことになり、お前たちのものはこの地域に何一つ残らず恐怖が胸に刻まれるだろう」と威嚇した。
最近、ジョー・ケント米国家テロ対策センター長官はバグダッドで開かれた会合で、イラク側関係者に対し、イランの支援を受けるイラク内のシーア派民兵が米軍を攻撃した場合、米国はこれらの民兵組織に報復するとの考えを伝えたという。
アラブ首長国連邦(UAE)外務省は25日、声明で「イランに対するいかなる敵対的軍事行動に対しても自国の領空、領土、領海の使用を認めず、いかなる物的支援も提供しないとの方針を改めて確認する」と表明した。
中東地域を管轄する米海軍司令官を務めたケビン・ドネガン退役海軍中将はNYTに対し、イラン政府への攻撃は結果が予測不能だとし、トランプ大統領が軍事資産を集結させている真の狙いは直接的な軍事的勝利ではなく、今後の交渉での立場を強化することにあるのではないかと分析した。














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