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「次に何が起きても不思議ではない」…米露“最後の核軍縮条約”が失効、中国は交渉すら拒否

望月博樹 アクセス  

出典:AP通信
出典:AP通信

ウクライナ戦争を背景に関係が冷え込んでいる米国とロシアの間で、両国が結ぶ唯一の核兵器軍縮協定が5日(現地時間)に満了する。ロシアは、もはや軍縮に関する義務はないと強調しており、米国側は中国が参加しない核軍縮は意味を持たないとの認識を示した。

ロシア外務省は4日(現地時間)、声明を発表し、「5日にロシアと米国間の新戦略兵器削減条約(新START)の有効期限が終了する」と明らかにした。その上で、「新STARTの当事国は、核心条項を含む条約の枠組みにおいて、いかなる義務や対称的な宣言にももはや拘束されず、原則として次の措置を自由に選択できる」と宣言した。

ロシア側はまた、「米国の軍事政策や戦略分野を取り巻く全体的な状況を徹底的に分析した上で、戦略攻撃兵器分野の政策を策定し、責任ある均衡の取れた形で行動していく」と強調した。その一方で、「国家安全保障に対する新たな潜在的脅威に対しては、断固とした軍事・技術的措置を講じる用意がある」とも述べている。

ただしロシアは、協力に向けた適切な条件が整えば、平等かつ互恵的な対話を基盤に、戦略的状況を包括的に安定させる政治・外交的手段を模索する可能性があるとも付け加えた。

新START条約は2010年4月8日、当時ロシアのドミートリー・メドヴェージェフ大統領とバラク・オバマ米大統領によって締結された。条約は翌2011年2月5日に発効し、2021年2月には一度限りとして5年間延長された。

同条約は、米ロ両国が配備する大陸間弾道ミサイル(ICBM)や潜水艦発射弾道ミサイル(SLBM)、戦略爆撃機に搭載可能な核弾頭数を計1550発に制限する内容となっている。核弾頭の運搬手段となるICBM、SLBM、戦略爆撃機の配備数は700基までとされ、ICBM発射台やSLBMを発射可能な潜水艦、戦略爆撃機については、配備の有無を問わず計800基までと定められている。また、両国間の情報共有や相互査察の実施も盛り込まれている。

ロシアは2022年のウクライナ侵攻後、米国の対ロ政策に反発し、2023年2月に新STARTの履行停止を宣言した。プーチン大統領は2023年9月22日、新STARTの1年間延長を提案したが、米国からの明確な回答は得られなかった。

トランプ大統領は先月、「ニューヨーク・タイムズ(NYT)」のインタビューで、「(協定が)満了すればそれまでのことで、われわれはより良い合意を結ぶ」と述べ、「おそらく2、3か国がさらに関与する可能性もある」と語った。中国を念頭に置いた多国間交渉構想に言及したものとみられる。

これに対し、中国外務省の林剣報道官は3日の定例記者会見で、「中国と米国の核兵器の水準はまったく異なっており、現段階で中国に核軍縮交渉への参加を求めることは、公正でも合理的でもない」と反論した。

また、マルコ・ルビオ米国務長官は4日の記者会見で、「21世紀における真の軍備管理を実現するためには、巨大で急速に増大する核備蓄を有する中国を含まなければ、合意は不可能だというのが大統領の明確な考えだ」と強調した。

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