金・米国債・スイスフランに資金集中
ブレント原油価格は7月以来の最高値
AI・関税で揺れる米市場に打撃

米国とイスラエルによるイラン空爆と、これに対するイランの反撃を受け、中東全域の緊張が高まる中、投資家が米国債や金、スイスフランなどの安全資産に資金を振り向けるとの見方が出ている。一部の専門家は、株式市場がS&P500を基準に10%以上大幅に下落した後に底値買いを検討すべきだと助言している。
1日(現地時間)、ブルームバーグによると、週末明けの2日に市場が再開すれば、投資家の関心はエネルギー市場に集中するとみられる。米ドルや他通貨の取引が最初に再開されるオーストラリア市場から変動が始まる可能性があるという。中東での戦闘が長期化し、それに伴い原油価格が上昇すれば、世界の資産運用会社が株式を売却し、安全資産へと戦略を転換する可能性が高まるとみられている。
ナティクシスの米金利戦略責任者ジョン・ブリッグス氏は「米国の攻撃とイランの報復の規模は市場の想定を上回った」とし「市場関係者は競うように安全資産を買い進めるだろう」と分析した。
ブリッグス氏は米国の攻撃直前の先週金曜日に米短期国債利回りが2022年水準まで低下(価格は上昇)したと指摘し、当面この動きが続く可能性があると語った。一方、他の市場関係者は、世界の原油および液化天然ガス(LNG)取引の25%が通過するホルムズ海峡が事実上閉鎖状態にあることを受け、今後の動向を注視している。

米株式市場はすでに関税政策やAIの見通し、プライベートクレジット市場の混乱などで緊張状態が続いており、今回のイラン空爆が重なったことで資金流出が加速する可能性も指摘されている。
空爆下でも取引が行われたサウジアラビアの株式市場は1日、5%下落して取引を開始した。ビットコインは下落後に持ち直し、6万8,000ドル(約1,063万1,800円)台で取引された。ブレント原油は7月以来の高値で取引を終え、米S&P500指数は0.4%下落した。
一方で、今回の事態による株価下落を追加投資の機会とみる見方もある。昨年6月に続く空爆局面が既視感を伴う一時的な変動にとどまり、市場が回復する可能性があるとみているためだ。ただ、バークレイズのグローバル研究所長、アジェイ・ラジャドヤクシャ氏は早急な買いを控えるよう警告した。ラジャドヤクシャ氏は「投資家は事態が早期に収束するとみているが、今回の空爆はより長期化するリスクがある」と指摘した。米国人犠牲者の増加やイラン指導部への追加攻撃、ホルムズ海峡を通過する船舶への通信妨害などが続く可能性に言及した。
そのうえで「現時点でリスクは依然として高いが、それに見合うリターンは大きくない」とし「S&P500が10%以上下落すれば買いの好機となり得るが、現時点ではその局面ではない」と強調した。
















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