
中国がベトナムやフィリピンなど周辺国と領有権を巡る争いを繰り広げている南シナ海で、10年以上ぶりに人工島建設を再開しているとの主張が提起された。
グローバルな研究ネットワークであるインテルラボが分析した衛星写真によると、中国はベトナムが領有権を主張するパラセル諸島(中国名:西沙群島・ベトナム名:ホアンサ群島)の羚羊礁で大規模な作業が進行していることが確認されたという。
3月9日に撮影されたとされる1枚の写真を、インテルラボの研究者がSNSで公開した。それによると、かつてはほとんど水没していた礁の面積が大きく広がっていることが確認できるという。この写真には、浚渫船と建設支援船と推定される30隻以上の船舶が潟の中にいる様子も捉えられている。
香港紙サウスチャイナ・モーニング・ポスト(SCMP)は12日、2015年に中国の王毅外相が南シナ海の人工島建設事業が完了したと発表したことを挙げ、中国が10年以上前に中断を公式に発表した後、南シナ海で着手した最も重要な動きの一つだと報じた。
この礁は海南島最南端の港町三亜から約400km、ベトナムのダナンから約1,000km、中国の南シナ海の行政中心地である永興島から約90km離れている。中国は1974年に南ベトナムとの海戦の末にパラセル諸島を掌握したが、その当時南ベトナムは北ベトナムとの戦争で敗北を前にしていた。
同礁での埋め立て工事が進行しているという公式な確認はないが、英ロンドンに本部を置くオープンソースセンターによると、作業は2025年12月初めに始まったとSCMPが伝えたという。当時、浚渫船2隻と数隻のRO-RO船が礁で目撃された。センターによると、1月中旬には浚渫船が最大12隻まで投入されるなど作業速度が加速し、2月初めにはその数が22隻に増えたという。
さらに、2月中旬に発表された報告書では、礁の上に組み立て式の避難所が設置され、仮設橋梁が建設されたとしている。オープンソースセンターは「状況を総合的に考えると、埋め立て活動はサンゴ礁全体に拡大する意図があり、地域に対する中国の軍事的影響力を強化するための多目的前哨基地に発展する可能性が高い」と結論づけた。
中国はフィリピンが南シナ海に対する中国の広範な領有権主張に異議を唱え、オランダ・ハーグの常設仲裁裁判所に訴訟を提起した直後の2013年にスプラトリー諸島(南沙諸島)で大規模な埋め立て事業を開始した。裁判所は2016年に中国の主張を否定する決定を下したが、中国はこれを受け入れず、裁判所の管轄権を否定した。
中国は現在スプラトリー諸島に7つの人工島を建設しており、そのうち3つには軍事施設が設置されているとSCMPは伝えた。南沙諸島はベトナム、フィリピン、マレーシア、ブルネイなども領有権を主張している。
ベトナムも2025年3月まで南沙諸島の前哨基地を12か所に3倍増やし、浚渫及び埋め立てを通じて約1,343ヘクタール(1,343万㎡)の土地を埋め立てたと米シンクタンクである戦略国際問題研究所(CSIS)が明らかにした。これは中国が埋め立てた1,882ヘクタールよりも多い面積だ。
北京に本部を置くシンクタンク、南海戦略情勢感知(SCSPI)は2025年6月の報告書で、ベトナムの前哨基地の一部で埠頭、滑走路、ヘリコプターの仮設着陸場及び堤防が衛星写真で確認されたと明らかにした。報告書は、これらの施設のほとんどが海岸に位置しており、対艦砲やミサイルシステムと共に配置される可能性があると警告したとSCMPは伝えた。
















コメント0