
アフガニスタンのタリバン暫定政権は、パキスタン軍による空爆が首都カブールの病院を直撃し、400人が死亡したと発表した。これに対しパキスタン側は、軍事施設のみを攻撃したとして病院への攻撃を否定している。
17日(現地時間)、ロイター通信とAP通信によると、タリバン政府のハムドゥラ・フィトラト副報道官は同日未明、「X(旧Twitter)」への投稿で、前夜のパキスタンの空爆によりカブールの薬物リハビリ施設の大部分が破壊されたとし、「死者は400人、負傷者は250人に達する」と述べたという。現地では、建物のがれきの間で消火活動に当たる消防隊員の様子が放映された。
アフガニスタンのタリバン暫定政権は、今回の空爆はアフガニスタン領内への侵攻に当たるとして強く非難し、「死傷者の大半は病院で治療を受けていた患者だった」と主張した。
一方、パキスタン側は病院攻撃を全面的に否定した。パキスタン首相府のモシャラフ・ザイディ報道官は「病院を標的にはしていない。根拠のない主張だ」と述べた。パキスタン広報部も「X(旧Twitter)」への投稿で、今回の空爆はカブールおよび東部ナンガルハール州にあるアフガニスタンのタリバン軍事施設やテロ支援インフラ、弾薬・装備の保管施設を精密攻撃したものだとし、「民間人被害が発生しないよう慎重に実施した」と主張した。また、タリバン側の主張について、「越境テロへの違法な支援を隠蔽しようとする試みだ」と非難した。
今回の空爆は、アフガン当局が両国国境地帯で交戦があったと明らかにしてから数時間後に行われた。アフガン側によると、16日にはパキスタンから発射された迫撃砲弾が南東部ホースト州の村落に着弾し、子供2人を含む4人が死亡、10人が負傷したという。その前日の15日にも、アフガン側から発射された迫撃砲弾がパキスタン北西部バジャウル地域の民家を直撃し、5歳の子供を含む一家4人が死亡した。
両国間の武力衝突は、先月末にパキスタンがアフガン国内の武装勢力拠点を標的とした空爆を開始して以降、激化している。パキスタンは、タリバン政府がパキスタン・タリバン運動(TTP)などの武装勢力に隠れ場所を提供していると非難しているのに対し、タリバン側はこれを否定し、武装勢力への対応はパキスタンの内政問題だと反論している。パキスタンはこの状況を「公然たる戦争」と位置付けている。
パキスタンのアタウラ・タラル情報相は15日、パキスタン軍がアフガニスタンのタリバン戦闘員684人を殺害したと主張したが、タリバン政府はこれを否定している。一方、アフガン国防省などは逆に、パキスタン軍兵士100人以上を殺害したと主張している。
両国の緊張が高まる中、国際連合安全保障理事会は16日、アフガニスタンのタリバン暫定政権に対し、テロ根絶に向けた取り組みを直ちに強化するよう求める決議を全会一致で採択した。決議はパキスタンを直接名指ししなかったものの、「あらゆるテロ行為を最も強い表現で非難する」との内容を盛り込んだ。また、この決議では国連アフガニスタン支援ミッション(UNAMA)の任務を3か月延長することも決定した。













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