
アメリカ合衆国財務省が中東戦争の影響で急騰した原油価格を安定させるため、イラン産原油に対する制裁を30日間解除した措置を巡り、ドナルド・トランプ政権の内外から激しい批判が寄せられている。
23日(現地時間)ニューヨーク・タイムズ(NYT)によると、トランプ政権は海上に滞留しているイラン産原油1億4,000万バレルに対する制裁緩和措置を巡り逆風に直面している。国際原油価格が1バレル当たり100ドル(約1万6,000円)前後で推移している状況を考慮すると、今回の措置でイランは最大140億ドル(約2兆2,300億円)に達する収益を得る可能性がある。
過去にオバマ政権で包括的共同作業計画(JCPOA)交渉に参加していた元米国務省高官のリチャード・ネフュー氏は今回の措置について「アメリカが戦争を継続できるかどうかについて、イランが主導権を握っていることを認めたようなものだ」と述べた。彼は「市場が混乱しているので、どうか石油を売ってほしいと頼んだようなもので、アメリカの弱点をイランにさらしてしまった」と指摘した。
スコット・ベッセント財務長官は今回の措置について「イランを柔術で制圧するようなものだ」と述べた。イランの石油を市場に放出して原油価格を下げることで、イランが中国などに割引価格で密かに売って利益を上げる構造を遮断しようという論理だ。
ベッセント長官はまた「原油の行方を追跡して代金がイランの口座に入るのを阻止できる」と主張したが、イラン産原油のうちどれだけの量が他国に転売されるかは不明である。
実際、財務省が発行した許可にはアメリカが取引代金を遮断できるという内容が明確に記載されていないと伝えられた。親イスラエル系シンクタンクである民主主義防衛財団(FDD)は「エスクロー(条件付き預託)の仕組みもなく、決済経路に対する明確な制限もない」と指摘した。
トランプ大統領はイランが追加の原油販売で大金を稼ぐことはないだろうとし、市場にできるだけ多くの石油が供給されることを望んでいると述べた。彼は「イランが得るわずかなお金は今回の戦争に何の影響ももたらさない」とし、「私はシステムが円滑に機能することを望んでいる」と強調した。
これに対し民主党は、過去にトランプ大統領がオバマ政権のイランへの送金を強く批判していた事実を挙げて今回の措置を「矛盾」と批判している。
2016年の大統領選挙当時、トランプ大統領はオバマ政権が包括的共同作業計画(JCPOA)締結時にイランに支払った17億ドル(約2,711億3,000万円)のうち4億ドル(約637億9,500万円)を巡り「スキャンダル」と批判したことがある。この資金は1979年のイラン革命以前にイランがアメリカの武器購入のために支払った前金の返還金であり、革命後アメリカが武器の引き渡しを中止したが代金を返還しなかったために紛争が続いていた。
これに対し民主党のマーク・ワーナー上院議員はソーシャルメディア「X(旧Twitter)」で「当時共和党はオバマ大統領のイラン送金を猛批判していたが、今はなぜ沈黙しているのか」と指摘した。
カリフォルニア州のギャビン・ニューサム知事も「過去にオバマ大統領を非難していた人々が今はトランプ大統領の制裁緩和には何も言わない」と批判に加わった。
トランプ大統領は今回の制裁緩和措置を発表する3日前にも「ボーイング757に現金を積んで送ったことを覚えている」とし、「トランプ政権ではそんなことはない」と述べた。
















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