陸上自衛隊も長射程ミサイル配備へ

海上自衛隊のイージス艦「ちょうかい」がトマホーク巡航ミサイルの発射機能を備えた。4年前に打ち出した反撃能力(敵基地攻撃能力)の保有に向けた整備が加速しており、日本が戦後維持してきた専守防衛の原則が揺らいでいる。
日本経済新聞(日経)、共同通信によると、防衛省は25日、護衛艦「ちょうかい」が米カリフォルニア州サンディエゴの米海軍基地で改修を終え、トマホーク巡航ミサイルの発射機能を備えたと発表した。ちょうかいは2025年10月から米海軍の支援を受けて、トマホーク運用に必要なソフトウェアの導入などの改修を進めてきた。
今後はサンディエゴ近海で実射試験を終えた後、9月中旬ごろに長崎県・佐世保基地へ戻り、任務に就く見通しだ。ちょうかいは、トマホークを運用する初の海自艦となる。トマホークは低空飛行でレーダーによる探知を避ける長距離巡航ミサイルで射程は約1,600キロ以上とされる。
日本政府はトマホークを敵の射程圏外から相手の拠点をたたく反撃能力の中核装備と位置づけ、導入を進めてきた。海上を機動できるイージス艦に搭載することで、相手に攻撃を思いとどまらせる抑止力を高める狙いがある。防衛省は保有するイージス艦8隻すべてに順次搭載する計画だ。
日経は「敵の攻撃圏外から発射可能な長距離ミサイルの導入によって、抑止力を高めようとしている」と指摘した。

今回、海上自衛隊がトマホーク発射機能を持つことで、日本の安全保障政策の転換点になるとの見方も出ている。日本は第2次世界大戦後、専守防衛の原則を掲げてきたが、2022年に改定した安保関連3文書で反撃能力の保有を明記し関連装備の導入を進めてきた。
海上自衛隊に続き、陸上自衛隊も長射程ミサイルの運用準備を進めている。防衛省は今月9日、熊本県熊本市の陸上自衛隊健軍駐屯地に長射程ミサイルの発射装置などを搬入しており、今月31日に配備を終える計画だ。現在は実戦配備に向けて装備の整備や隊員教育を進めている。
配備される長射程ミサイルは地上発射型の「12式地対艦誘導弾能力向上型」で射程は約1,000キロに達する。中国大陸沿岸の一部が射程圏内に入るとされ、中国を念頭に置いた配備との見方もある。当初、12式地対艦誘導弾は2027年3月の配備を予定していたが、配備時期を1年前倒しした。













コメント0