米軍が中東に集中、中国は南シナ海で圧力強化

米国がイランとの戦争を続ける一方、中国はフィリピンやベトナムなどと海洋権益を巡って対立する南シナ海で実弾射撃訓練に加え、浮体式障壁の設置や埋め立てなどを通じて統制を強めている。
中東では米航空母艦3隻が同時に配備され、1万人を超える兵力が投入されてホルムズ海峡の封鎖作戦に当たっている。こうした中で生じた米軍戦力の一時的な空白を中国が狙ったとの見方が出ている。
ロイター通信は15日(現地時間)、衛星画像の分析をもとに中国側が10日から11日にかけて、南シナ海の領有権争いの焦点となっているスカボロー礁の入り口付近に全長352メートル規模の浮体式障壁を設置したと報じた。
また、海洋資源が豊富なこの海域にフィリピン漁船が近づくと、中国海警局の船が直ちに現れて追い払っているという。
さらに中国は昨年10月以降、南シナ海のパラセル諸島で埋め立てを再開し、軍事拠点の拡張を進めていることも衛星画像で確認された。

フィリピンと米国は南シナ海で合同訓練を継続しており、今年1月に11回目の共同巡視を実施した際には中国人民解放軍南部戦区が対抗措置の性格を持つ定例巡視を行った。
今月20日にもフィリピンと米国は「バリカタン」と呼ばれる年次大規模軍事演習を実施する予定だ。
2022年にフィリピンのフェルディナンド・マルコス・ジュニア大統領が就任して以降、フィリピンと中国の間では軍事的緊張が急速に高まっている。
中国はフィリピンが域外国を引き込み、南シナ海の安定を脅かしていると批判している。一方のフィリピンは安全保障面で米国への依存をさらに強めざるを得ない状況にある。
ベトナムは対照的に、ベトナム共産党書記長のトー・ラム氏が14日から17日の日程で中国を訪問し、領有権対立よりも経済協力の強化に重点を置いている。

中国は最近、南シナ海で海軍の揚陸艦を活用した各種訓練も実施しており、13日には軍艦の甲板から海上に向けて実弾射撃を行う映像も公開した。
同日、フィリピンは中国漁民がスプラトリー諸島周辺に毒物のシアン化物を投棄したと非難した。
フィリピン側はこれにより魚類資源を枯渇させ、南シナ海に駐留する自国部隊への食料供給を断つ狙いがあると主張したが、中国外務省は「反論する価値もない」として一蹴した。
イラン戦争の影響で韓国に配備されているパトリオットやTHAADミサイル、沖縄に駐留する海兵遠征部隊や強襲揚陸艦などインド太平洋地域の戦力が中東に相次いで振り向けられた。
今年3月には南シナ海での米軍の偵察飛行回数が減少するなど、アジア地域における米軍戦力の空白が生じつつあり、中国にとって機会の窓が開いているとの見方も出ている。













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