
政府が人工知能(AI)産業の育成に向けてデータセンターの拡充を急ぐ中、住宅地周辺での建設計画を巡って住民の反発が強まっている。
7日、英紙フィナンシャル・タイムズ(FT)によると、国内では近年、住宅地の中心部にまでデータセンター建設が広がり、住民との対立が激化している。
東京近郊の千葉県印西市にあるマンションに住む夫婦は、自宅前の駐車場跡地に高さ52メートルのデータセンターを建設する計画が進められたことを受け、反対運動と訴訟に踏み切った。
2022年に新築マンションに入居したこの夫婦は同紙に対し、「何かが建つとは思っていたが、データセンターだとは全く想像していなかった」と話した。夫婦は、5,000万円程度だった自宅の価値が約25%下落したと主張している。
データセンターから発生する騒音や熱、非常用発電機向けの大量燃料貯蔵施設への懸念も大きい。住民側は13,000人以上の反対署名を集め、事業承認の過程を巡る訴訟も起こしている。
国内では近年、AI産業の拡大に伴い、データセンター建設が活発化している。市場調査会社JLLによると、国内のデータセンター市場は現在、約3兆5,900億円規模で、2030年までに約50%拡大する見通しだ。
問題は、データセンター施設全体の90%が人口密度の高い東京・大阪圏に集中すると予想されていることだ。国土の大部分が山地で、開発可能な土地が限られているためだ。東京タワー近くでもデータセンターの建設計画が進められているという。米国や欧州では、データセンター建設を巡る対立が主に農村部で起きており、都市部に集中する国内の状況とは対照的だ。
専門家は、時代にそぐわない都市計画や建築規制が対立を深めていると指摘する。国内では、データセンターは工場や産業施設ではなく「事務所」に分類される。住宅地内での建設制限も比較的緩い。京都大学の大庭哲治教授は「現行制度は、データセンターのような現代的施設を想定せずに作られた」と述べ、「都市計画システム全体の見直しが必要だ」と語った。
国内最大のデータセンター運営会社であるNTTデータも「現代のデータセンターを従来型の事務所と同一視するのは難しい」とし、規制見直しの必要性を認めた。ただし、政府は現時点で、データセンターを別の施設区分に分類する計画はないとしている。
今回の議論の中心となっている印西市は、住民の反発が強まったことを受け、データセンター開発会社に代替用地を提案したが、同社は受け入れなかった。印西市は「法治主義の原則上、現行規定の下では事業承認を拒否できなかった」としている。ただ、市当局は、データセンターの拡大が住民に「重大な問題」を引き起こしているものの、現行制度だけでは十分に対応することが難しいと認めた。
住民は特に、開発会社が地域社会との対話に消極的だったと批判している。開発会社は2022年6月に初めて市当局と接触したが、実際の住民説明や対話は、約3年が経過してから本格的に始まったとされる。
















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