DUV装置などの規制を盛り込んだ米「MATCH法案」に中国専門家が反発
「長期的には効果がなく、中国製への代替が大幅に加速するだろう」

深紫外線(DUV)露光装置をはじめとする半導体製造装置の対中輸出規制を強化しようとする米議会の動きを巡り、中国は困難に直面するものの、その分、半導体自立への動きが一段と強まるとの見方が出ている。
香港メディアの鳳凰網は6日(現地時間)、先月米下院外交委員会を通過した「ハードウエア技術規制の多国間調整法案(MATCH法)」に関連し、こうした中国専門家らの見解を伝えた。
これに先立ち、米下院外交委員会は先月22日、半導体や半導体製造装置などの対中輸出規制を強化する法案を可決していた。これに対し、中国商務省は、国家安全保障概念の拡大適用や輸出規制の乱用に反対する立場を示していた。
鳳凰網はこの立法の動きについて、中国の半導体産業を狙い全方位的に「鉄のカーテン」を築こうとする試みだと分析した。
その上で、下院本会議での採決を含む立法手続きを経て実際に施行されれば、世界の半導体サプライチェーンの構図が大きく変化し、中国半導体業界は突破口を見いだすことがさらに難しい「後半戦」を迎えることになるとの見方を示した。
米国は2022年に施行された「CHIPSおよび科学法」により、オランダの半導体製造装置メーカーASMLが独占生産する極端紫外線(EUV)露光装置の中国向け輸出を制限した。
EUV露光装置は、7ナノメートル以下の先端半導体の製造に不可欠とされており、先端半導体分野における中国の追い上げを抑える狙いがあった。
現在、米議会で推進されている法案では、これに加えてDUV液浸露光装置など成熟プロセスに不可欠な主要設備まで輸出禁止対象に含める内容が盛り込まれている。
鳳凰網は、米国や同盟国企業にとっても、この法案は「中国に10の打撃を与えられる一方、自らも8の損失を被る措置だ」と主張した。
2024年時点で世界の半導体製造装置市場規模は1200億ドル(約18兆7,000億円)を超えるが、中国市場は単一市場として最大の495億ドル(約7兆7,000億円)規模に達しており、中国市場を失うことによるASMLや米企業への打撃も避けられないとの見方だ。
さらに、オランダ首相の訪米時、MATCH法案による輸出規制拡大に反対する立場を示したことも伝えた。
中国人民大学グローバルガバナンス・発展研究院の丁一凡上級研究員は、「米政府やマイクロンなど米企業は不安に陥っている」とし、「自らの優位性を失うことへの恐怖が本質だ」と批判した。
また、復旦大学国際問題研究院・中欧関係研究センターの簡軍波主任は、「欧州は全般的に米国の極端な措置に賛成していない」とし、経済的損失や政策自主権の喪失を懸念し、中国向け半導体政策で急進的な対応を望んでいないと述べた。
鳳凰網は、中国半導体産業の突破口はすでに明確になっているとし、戦略国際問題研究所(CSIS)の見解を引用して、「いかなる強硬手段も、中国の自立化プロセスを加速させる可能性がある」と伝えた。
さらに、中国科学院の王旭光研究員は、「中国国内では既存のDUV装置を活用して工程の潜在力を引き出し、自主的な最適化を通じて7ナノ級チップの製造を実現した」とした上で、「チップの歩留まりも継続的に向上している」と評価した。
中国最大のファウンドリー(半導体受託生産)企業であるSMIC(中芯国際集成電路製造)は、EUVを巡る米国の制裁以降、DUV装置を活用して工程を高度化し、成熟プロセスの歩留まり向上を進めてきたとされる。
また、高コストパフォーマンスの人工知能(AI)モデルで市場を驚かせた中国スタートアップのディープシークが最近、ファーウェイ製チップを基盤としたV4モデルを発表したことも、中国にとっては追い風との見方が出ている。
丁上級研究員は、「今回の法案による封鎖は短期的には影響を与える可能性があるが、長期的には効果はなく、中国による全面的な代替を加速させるだけだ」と述べた。
さらに、「これまでは企業が輸入設備を選択できたが、今や供給網の断絶によって産業チェーン全体を自力で研究・開発しなければならなくなった」とし、「中国製への置き換えのスピードは大幅に加速するだろう」との見方を示した。















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