
「世紀の談判」として注目されたドナルド・トランプ米大統領の2泊3日にわたる訪中は、米中対立を次の局面まで先送りする対立管理の場に近かった。トランプ大統領と習近平国家主席は、北京での首脳会談、国賓晩餐会、中南海での茶談会に至るまで高密度の外交日程をこなしたが、共同声明や具体的な合意文書は打ち出されなかった。台湾・技術・貿易・イランなど核心的対立に関する大妥協はおろか、双方は会談結果をそれぞれ自国に有利な形で解釈し、成果を強調した。
トランプ大統領は15日、中国権力の中枢と呼ばれる中南海で習近平国家主席と茶談会および実務昼食会を行った後、同日午後2時40分頃、北京首都国際空港を通じて北京を離れ、訪中日程を終えた。中南海は習近平国家主席の執務室や官邸、中国共産党の中核機関が密集する場所だ。1972年、当時のリチャード・ニクソン米大統領が毛沢東中国共産党主席と会談し、米中デタントへの道を開いた象徴的な場所でもある。
古木や奇岩、東屋や回廊が続くこの場所で、習近平国家主席は数百年を経た木々や幹が絡み合った「連理柏」を紹介し、清朝・乾隆帝が残した詩句が刻まれた伝統的な門も共に通った。外部にほとんど公開されない中国権力の中枢をトランプ大統領に見せることで、権力空間と歴史的象徴を結びつけた演出を行った形だ。
和やかな雰囲気の中で軽い会話も交わされた。習近平国家主席が数百年もの古木を一本一本指し示しながら紹介すると、トランプ大統領は「そんなに長生きするのか」と問い返し、一部の木は1000年以上になるとも説明された。トランプ大統領が中国原産の「コウシンバラ(月季花)」に関心を示すと、習近平国家主席は中南海の中国バラの種を贈ると述べた。中国外務省によると、習近平国家主席は中南海で「今回の訪問は歴史的かつ象徴的な訪問だ」とし、両国が「中米建設的戦略安定関係」という新たな関係設定を確定したと強調した。一方、トランプ大統領も「今回の訪問は非常に成功した。世界が注目し、忘れられない訪問だった」と応じた。
しかし華やかなレトリックとは裏腹に、両国が公開した成果は限定的だった。14日に北京の人民大会堂で行われた首脳会談は約135分間続いたが、会談後の共同記者会見は開かれなかった。共同声明や分野別合意文書も発表されなかった。中国外務省は、両首脳が中東情勢やウクライナ情勢、朝鮮半島問題など主要な国際・地域問題について意見を交換し、「中米建設的戦略安定関係」を新たな関係設定とすることで一致したと明らかにした。しかし、関税、半導体輸出規制、台湾問題など鋭く対立する争点に対する具体的解決策は示されなかった。トランプ大統領は中南海で記者団に対し、中国と「素晴らしい貿易合意を成し遂げた」と自賛するにとどまった。
双方の発表の焦点も異なっていた。中国は今回の会談を米中関係の新たな枠組みを整える契機として演出した。一方、米国は貿易とイラン問題での共通認識を強調した。中国は首脳会談で台湾問題を「米中関係で最も重要な問題」として公然と圧力をかけたが、ホワイトハウス側の説明では台湾問題は大きく取り上げられなかった。トランプ大統領は習近平国家主席とイラン問題について「非常に似た考えを持っている」と語ったが、中国は対話と交渉による政治的解決、ホルムズ海峡航路の再開、全面的かつ持続的停戦という従来の原則論を再確認した。互いに衝突は避けつつも、敏感な争点についてはそれぞれ必要な形で解釈した格好だ。
結局、米中対立はトランプ大統領が習近平国家主席を招待した9月24日のワシントン会談まで、再び「管理」局面に入ることになった。復旦大学国際問題研究院長兼米国研究センター主任の呉心伯氏は、シンガポール紙・聯合早報に対し、「米中が『建設的戦略安定関係』として両国関係を定義することにしたのは非常に重要な前向きシグナルだ」としながらも、「鍵となるのは台湾問題をうまく処理できるかどうかだ」との見方を示した。














コメント0