米、ベネズエラから高濃縮ウランを撤去 「世界の核安全保障を強化」

1月にベネズエラを攻撃し、ニコラス・マドゥロ大統領を拘束した米国政府が、ベネズエラ国内にあった高濃縮ウラン(HEU)を搬出したと発表した。
米国務省は14日(現地時間)に発表した報道資料で、「米国は英国およびベネズエラと協力し、国際原子力機関(IAEA)の技術支援の下、ベネズエラの稼働停止中のRV-1研究用原子炉から余剰の高濃縮ウランを安全に除去した」と明らかにした。
一般に、ウランを90%以上に濃縮すると、核兵器の原料として使用できるとされている。国際的には、民生用原子力発電向けの低濃縮ウラン(濃縮度3.67%)の利用は認められているが、高濃縮ウランは規制の対象となっている。
イランについては、昨年6月に米国とイスラエルが核施設を空爆する前の時点で、濃縮度60%以上のウランを約440kg保有していたとされる。
RV-1はベネズエラで初めて建設された唯一の原子炉で、当初は平和目的の科学研究用として建設された。その後は、医療用品や食品、その他の物質のガンマ線滅菌に利用されていた。
国務省は、今回の高濃縮ウランの除去作業について、国務省傘下の軍備管理・不拡散局のほか、エネルギー省の国家核安全保障局(NNSA)などの米政府機関が主導したと説明した。作業は当初の計画より2年以上前倒しで実施されたとしている。
国務省は、「4月末、ベネズエラは、米国の『平和のための原子力(Atoms for Peace)』計画の一環として供与されたRV-1研究用原子炉の高濃縮ウランを梱包し、搬出に向けた準備を進めた」とした。その上で、「この高濃縮ウランは英国によって今月初め、米サウスカロライナ州にあるエネルギー省の核物質処理施設『サバンナ・リバー・サイト』に安全に移送された」と明らかにした。
国家核安全保障局は、これまでに世界各地で兵器への転用が可能な核物質7,340kg以上の除去または処分を実施してきたとしている。
国務省は、「今回の作戦は、断固かつ現実的な対応で、米国民の保護を最優先とする米国の指導力を示すものだ」と強調した。また、「ベネズエラから危険な核物質を除去したことで、米国の安全を高めるとともに、世界の核安全保障の強化にもつながった」と主張した。














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