
ドナルド・トランプ米国大統領と習近平中国国家主席は14日、約7か月ぶりに対面し、両国間の貿易戦争の出口戦略を模索した。習主席は「中国の開放の扉はますます大きく開かれる」と友好的なメッセージを発し、トランプ大統領も「米国企業は中国を尊重し重視している」と応じた。
この日、両首脳は北京の人民大会堂で会談を行った直後、トランプ大統領の訪中に同行した米企業関係者とも面会した。今回の会談では、イラン戦争や台湾問題などの主要な政治・外交問題に加え、両国の貿易摩擦解消が中核議題として取り上げられた。トランプ政権は、いわゆる「相互関税」政策を掲げ、中国製半導体に最大50%に達する高関税を課してきた。中国側はその報復として、半導体の核心素材であるレアアース輸出を制限し、グローバルサプライチェーンを揺るがした。双方は2025年10月、釜山(プサン)で開催されたAPEC首脳会議で会談し、高関税とレアアース輸出制限を1年間猶予することで合意したが、その期限はすでに数カ月後に迫っている。
こうした中、習主席は「中国の開放の扉はますます大きく開かれる」とし、「中国は米国が中国との互恵協力を強化することを歓迎しており、米企業は中国市場でより大きな展望を持つことになるだろう」と述べ、和やかな雰囲気を演出した。これに対しトランプ大統領も、同行した米企業経営者を一人ずつ習主席に紹介しながら経済協力を強調した。トランプ氏は「今回の訪中には米産業界を代表する優れた企業人たちを連れてきた」とし、「彼らは皆、中国を尊重し重視しており、私は彼らが対中協力を拡大するよう後押ししている」と述べた。その一方で、「それは米国にとっても完全に相互主義的なものになる」と言及した。米国が譲歩した分、中国側にも相応の譲歩を求める姿勢を示した。
米中は関税交渉という「ビッグディール」よりも、個別案件ごとに段階的にアプローチする現実的な方式を採用する可能性が高い。ニューヨークタイムズは、今回の会談の核心議題を、米国側が求める「5B」と、中国側が重視する「3T」に整理した。「5B」はボーイング、牛肉(Beef)、大豆(Beans)、投資委員会(Board of Investment)、貿易委員会(Board of Trade)を指す。一方、「3T」は台湾(Taiwan)、関税(Tariff)、技術(Technology)を意味する。
米国側の議題の中で、貿易摩擦解消と直結するのが「貿易委員会」設置案だ。13日(現地時間)、ロイター通信によると、双方は安全保障問題に抵触しない範囲で、それぞれ300億ドル(約4兆7,700億円)規模の品目について関税を引き下げ、相互取引可能な対象品目を選定する方向で調整しているという。貿易委員会は、3月にジェイミソン・グリアー USTR代表が、今週行われるトランプ大統領と習主席間の首脳会談における主要な「合意成果物」として初めて提案したものだ。ただし、具体的な対象品目をトランプ氏と習主席が直接決定するのか、それとも後続協議に委ねるのかは不透明だ。もう一つの議題とされる「投資委員会」については、実現可能性が比較的低いと分析されている。
今回の会談を機に、米企業の対中ビジネスが再び拡大するのかにも注目が集まっている。トランプ大統領の訪中団には、テスラ最高経営責任者(CEO)であるイーロン・マスク氏やAppleのCEOであるティム・クック氏など、米国の産業・技術界を代表する大物経営者が同行した。特に、当初訪中リストに含まれていなかったNVIDIAのCEOであるジェンスン・フアン氏が、直前にアラスカから大統領専用機であるエアフォースワンに搭乗し、突然の訪中が実現したことが注目を集めた。NVIDIAは中国向け半導体輸出規制の影響で、中国市場のシェアが事実上ゼロ近くまで低下し、苦戦している。2025年12月、米国は中国向けH200チップ輸出を許可したが、中国側の規制により実際の輸出はほぼ停止状態にあった。ロイター通信は14日、情報筋を引用し、米商務省がアリババ・テンセント・ByteDance・JD.comなど約10社の中国企業に対し、NVIDIAのH200チップ購入を承認したと報じた。レノボ・鴻海精密工業を含む一部流通企業も承認を受けたという。米政府は2025年末以降、現在まで10か所への輸出承認を相次いで進めてきた。ただし、中国側がこれまで輸入に慎重姿勢を示していたため、実際に意味のある取引には至らなかったが、今回の首脳会談を契機に、中国が輸入の扉を大きく開く可能性があるとの見方も出ている。
これまで対立を繰り返してきた米中が、久々に対話モードに転換した背景には、世界経済の不確実性が高まる中、両国とも関係安定の必要性を強く認識している事情がある。特にトランプ大統領としては、11月の中間選挙を前に、大豆・牛肉・ボーイング航空機の輸出など目に見える成果が必要であり、習主席としても先端半導体や半導体製造装置の需要を無視し続けることは難しい状況となっている。














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