
台湾の憲政史上初めて現職総統の弾劾案が立法院で採決に付されたが、否決された。台湾の頼清徳(らい・せいとく)総統の就任2周年を前に、台湾政治の激しい与・野党対立の様相を象徴的に示す場面だとの評価が出ている。
聯合報などによると、台湾立法院はこの日、頼総統の弾劾案に対する記名投票を行ったという。投票結果は賛成56票、反対50票で、弾劾案は否決された。投票には全体の立法委員113人のうち106人が参加した。台湾憲法上、総統・副総統の弾劾案は全体の立法委員の2分の1以上が発議し、3分の2以上が賛成しなければ司法院の大法官審理に移行しない。
現在、立法院の定数は113人であるため、最低76人の賛成が必要だ。国民党52席と台湾民衆党8席、無所属2席など野党が確保した議席はすべて62席だ。与党の民主進歩党が51席であるため、最初から可決の可能性は低かったと言える。
台湾憲政史上初となる総統弾劾の試みは、野党が掌握した立法院と頼政権の衝突から始まった。立法院は昨年、地方政府の財政配分を調整する「財政収支配分法改正案」を通過させた。しかし、台湾の卓栄泰行政院長が署名を拒否したことで対立が激化した。行政院長が立法院を通過した財政収支配分法に署名しなかったことは憲法上の義務違反に該当するとして、頼総統に対する弾劾手続きに入った。
20日、就任2周年を迎える頼総統は一つの難関を乗り越えたとはいえ、政治的危機は続いている。頼総統は昨年の就任以来、中国の軍事・外交的圧力に強硬対応の姿勢を維持し、国防力の強化を推進してきた。
今回の投票を契機に、台湾政界の与・野党の対立はさらに激化する可能性があるとの見通しも出ている。特に台湾内部では予算案や司法改革、中国に対する政策を巡って立法院と行政部門の衝突が繰り返されている。頼総統も中国の牽制と安全保障強化の路線を続けているため、今後の政局の対立が続く公算が大きい。















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