
米航空宇宙局(NASA)は、中国との月面着陸競争が続く中、ロボット着陸船やホッピングドローン、月面車を先行投入し、月面基地建設に乗り出す計画を明らかにした。
英BBCは26日(現地時間)、NASAが米国の月面基地建設計画の一環として、月に送るロボット着陸船やホッピングドローン、移動車両などの詳細を発表したと報じた。
また、アマゾン創業者ジェフ・ベゾス氏が設立した宇宙企業ブルーオリジンも、今回の機器開発に参加する企業の一つに選ばれた。このほか、インテュイティブ・マシーンズやアストロボティックも契約企業に含まれている。
米国は、ドナルド・トランプ大統領の任期が終了する2029年までに米国人を再び月に送り込むという目標を掲げている。一方、中国も2030年までの有人月面着陸を目指しており、NASAは新たな宇宙開発競争で後れを取っていないことを示す必要に迫られている。
中国は宇宙開発を加速させており、25日には有人宇宙船「神舟23号」を打ち上げ、自国の宇宙ステーション「天宮」へ宇宙飛行士を送った。
NASAは今年3月、2032年までに月の南極に核エネルギーと太陽光を活用した長期基地を建設する、総額200億ドル規模(約3兆2,000億円)の計画を発表している。NASAのジャレッド・アイザックマン長官は26日の発表に関連し、「米国は二度と月探査を中断しない」と強調した。
月面基地が建設されれば、米国は月面での科学実験や有用資源の採掘の可能性を探るほか、将来的には火星探査に向けた拠点整備にもつなげる考えだ。
一方で、専門家の間ではNASAの計画は現実的ではないとの見方も少なくない。米国は4月の「アルテミス2」で宇宙飛行士4人の月周回飛行に成功したものの、有人月面着陸の再実現に向けては依然として多くの課題が残ると指摘されている。
英オープン大学の月科学者シメオン・バーバー博士はBBCに対し、「中国が先に月に到達しても全く驚くことではない」と述べ、NASAが有人月着陸船の確保を進める過程で、いくつかの課題や支障が生じていると説明した。

BBCによると、NASAの月面基地構想は三段階で構成されている。まず有人着陸に先立ち、ロボット着陸船やホッピングドローンを投入し、過酷な月面地形の探査や地図化を進める。その後、月面で宇宙飛行士の移動を支援する車両や、通信機器・科学機器を運搬する月面車を順次投入する計画だ。
ブルーオリジンの月着陸船「エンデュアランス」は、精密着陸や自律航法・制御機能を備えるよう開発される予定だ。また、アストロボティックの着陸船「グリフィン1」は、月の南極付近にあるノービレ・クレーターへの着陸が計画されている。これらの着陸船は、高解像度カメラや着陸支援機器など、NASAの科学機器も搭載し、月面へ運ぶ計画だ。
NASAの月面基地プログラム責任者を務めるカルロス・ガルシア・ガラン氏は、ロボットによる探査が2029年まで継続される見通しであり、その間に25回の打ち上げを通じて約4トンの貨物を月面に輸送する計画だと明らかにした。NASAは、2032年までに宇宙飛行士が月面の「半恒久的」居住施設に滞在できるようにすることを目指している。
しかし、NASAの計画における最大の不確定要素は、宇宙飛行士を月面へ安全に送り届ける着陸システムが予定通りに整うかどうかだ。イーロン・マスク氏が率いるスペースXは、「スターシップ」を用いた有人月着陸システムの開発を担っているが、開発過程では遅延や技術的課題も指摘されている。
バーバー博士は「最大の難関は宇宙飛行士を月面に安全に着陸させることだ」とし、「NASAは計画を示す必要に迫られているように見える。そこには相当な政治的圧力が働いている可能性がある」と語った。















コメント0