
米国のマルコ・ルビオ国務長官は24日(現地時間)、米国とイランの戦争終結合意の履行を巡る争点の一つ、レバノンに駐留するイスラエル軍の撤収問題を巡り、レバノン軍の統制範囲を広げるのと連動させて、イスラエル軍の駐留を段階的に縮小すべきだとの考えを示した。
中東を歴訪中のルビオ国務長官は同日、クウェート市で記者団に対し、「イスラエルがレバノンに駐留する唯一の理由は、ヒズボラが同地からイスラエルに向けてロケット弾やドローンを発射しているためだ」と述べた。レバノン軍と、正統性を備え主権を有するレバノン政府が、自国領土のより広い範囲で統制を確立し、安全を確保できるようになる必要があると述べている。さらに、レバノン軍が掌握する地域が広がるほどヒズボラの統制地域は縮小し、イスラエル軍のレバノン駐留も減るとの見方だ。同長官は、この問題をイスラエルとレバノンの間で進む協議の「核心」と位置付けた。
ルビオ国務長官は、イスラエルがレバノン領土の領有を主張しているわけではないとした上で、「ヒズボラがイスラエルを攻撃しなければ、イスラエル軍もそこには駐留しない」と強調した。米国、イスラエル、レバノンの当局者は23日、ワシントンで米国の仲介により協議を再開しており、交渉は24日と25日にも続く見通しだ。
協議では、イスラエル軍が駐留する地域の統制権をレバノン軍が段階的に引き継ぐ「試行区域」を設ける案も議論されている。ルビオ国務長官は、レバノン軍が特定区域に入り、統制権を確保して治安を維持した後、次の試行区域へ移る方式だと語った。「一夜で実現することではなく、レバノン軍の能力を強化しなければならない」とも強調した。イスラエルは、ヒズボラの脅威が続く限りレバノン南部からの撤収は難しいとの立場を示しており、レバノン情勢は米国・イラン合意を巡る不安定要因として残っている。イスラエルのイスラエル・カッツ国防相は、米国から求められてもレバノン南部から撤収しないと表明している。
国際原子力機関(IAEA)の査察団がイランへ復帰する問題について、ルビオ国務長官は「可能な限り早く」実現させるべきだと強調した。「イランがした約束であり、必ず守らなければならない約束だ」と述べている。ただ、イランは核施設査察の再開で合意したとの米国側の説明を否定しており、双方の主張は食い違っている。
ホルムズ海峡の通航料を巡っても、ルビオ国務長官は強硬な姿勢を再確認した。同長官は、「国際水路の利用に料金を課すいかなる制度にも、世界中が反対するだろう」と述べた。さらに、ホルムズ海峡の利用に通航料や手数料を課すことを支持する国は「地球上のどこにもないと思う」と語っている。「海峡を開放するとは、国際水路を無償で開放することだ」と述べ、湾岸協力理事会(GCC)加盟国も米国の立場を支持するとの確信を示した。
米国・イラン間の覚書に、イランの弾道ミサイルやドローンの能力を制限する内容が盛り込まれていないため、湾岸諸国の安全保障上の懸念が高まっている。ルビオ国務長官は、その不安を和らげることにも注力した。具体的な制限策には触れず、「我々は域内の長年の同盟国の安全を損なうようなことはしない」と強調した。今後の協議では湾岸諸国と緊密に協議する考えも示している。ルビオ国務長官は25日、バーレーンで湾岸協力理事会(GCC)加盟国と会談し、米国・イラン協議と地域の安全保障問題を話し合う予定だ。
イランとの後続の技術協議は、30日ごろにスイスで再開される見通しだ。ルビオ国務長官は、交渉団が原子力や制裁などのテーマ別作業部会に分かれて協議を進めていると説明した。国務省やエネルギー省などの実務専門家が参加する予定で、自身は技術協議に直接参加しない方針だ。
米国がイランによる原油販売に関する制裁を60日間免除したことについて、ルビオ国務長官は「交渉には譲歩と見返りが伴う」とした上で、あくまで一時的な措置だと強調した。イランがスイスでの協議で行った約束を履行しなければ、米国のドナルド・トランプ大統領が制裁免除の撤回を含む複数の選択肢を行使する可能性にも言及している。
ロシア産原油に関する制裁免除の延長についても、原油価格の下落基調が続けば終了を検討する可能性があるとの見方を示した。ルビオ国務長官は、この措置が世界の石油市場を安定させるための一時的な対応だったとした上で、「期限が近づけば、大統領が判断する問題だ」と述べた。













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