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「トランプ政権の新・関税マン」グリアUSTR代表が急浮上…通商政策を握った静かな司令塔

望月博樹 アクセス  

引用:ニューヨーク・タイムズ
引用:ニューヨーク・タイムズ

米国通商代表部(USTR)代表であるジェイミソン・グリア氏が米ドナルド・トランプ第2期政権の実質的な通商司令塔として台頭したとウォールストリートジャーナル(WSJ)が28日(現地時間)報じた。

かつてグリア代表は米商務長官であるハワード・ラトニック氏の陰に隠れていたが、最近インドを単独訪問し通商交渉を主導するなど、トランプ政権の中核的な「関税マン」として活躍している。

法律家出身の彼は連邦最高裁の相互関税違法判決で崩壊した関税障壁を再構築し、米国・メキシコ・カナダ協定(USMCA)再交渉を主導し、トランプ政権の通商戦略を統括している。

第2期初期まで通商政策の主導権はウォール街の投資家出身の億万長者ラトニック長官にあった。

グリア代表がワシントンを訪れたインドの経済官僚とラトニック長官抜きで会見したことで同氏の不興を買い、商務省庁舎で再度会議を開かざるを得なくなった逸話は、当時の権力構図を如実に物語っている。

だが最近の状況は逆転した。グリア代表のメディア露出は増加する一方、ラトニック長官の存在感は著しく低下した。

グリア代表の台頭は、師にあたるトランプ第1期政権の「関税マン」と呼ばれた、前USTR代表であるロバート・ライトハイザー氏の事例と酷似していると、WSJは指摘した。

ライトハイザー氏も当初は米商務長官であるウィルバー・ロス氏の指揮下にあったが、最終的には専門性を前面に押し出し、通商政策の中核的立案者としての地位を確立した。グリア代表も億万長者や著名な政治家ではないが、政策の専門性を認められトランプ大統領の信頼を得たとみられる。

敬虔なモルモン教徒であるグリア代表は冷静かつ緻密な交渉家として評価されている。メキシコ代表団との交渉では関税賦課の原則を断固として示しつつ、相手の意見を丁寧に聞き取りメモを取る「テクノクラート」(技術官僚)としての一面を見せたとされる。

WSJによると、この交渉に参加したメキシコ代表団はグリア代表のこうした態度に好印象を抱いたという。

これは粗野な言動で外交的軋轢を生んでいたラトニック長官とは対照的だ。同氏はメキシコ政府が麻薬カルテルに操られていると非難し、交渉初期から対立を招いた。

一方、グリア代表は予測可能で精緻なアプローチで通商問題に関する信頼を構築しているとの分析が出ている。

グリア代表の真価は今年2月、連邦最高裁がトランプ政権の相互関税賦課を違法と判断した後に発揮された。同氏はこの判決を回避する合法的手段として「1974年通商法301条」というカードを待ち構えていたかのように切り出した。

この変化について米上院議員(共和・インディアナ)であるトッド・ヤング氏は「しばらく通商政策の指揮系統に混乱があったが、今は解決した」と述べ、グリア代表のリーダーシップを高く評価した。

チーム・ブライトビル・ワイリー法律事務所のパートナー弁護士は、グリア代表が推進する301条に基づく関税に法的安定性があると評価し、「裁判所が官僚に特定の関税率にどのように到達したかという「過程(作業履歴)の証明」を求める可能性は低い」との見方を示した。

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