
国連傘下の国際海事機関(IMO)が、ホルムズ海峡で通航料を課そうとする動きに歯止めをかけた。国際水路の自由航行を制限する義務的な通航料は国際法上認められない可能性が高いとして、海峡管理のための自主基金の創設を代替案として提示した。
国際海事機関(IMO)のアルセニオ・ドミンゲス事務局長は30日(現地時間)、アルジャジーラとのインタビューで、「ホルムズ海峡の自由航行を侵害する義務的な通航料や、それに準ずる制度は、いかなる形であっても国際法上認められない」と述べた。
ドミンゲス事務局長は、オマーン当局者とホルムズ海峡の管理問題について協議したことを明らかにした。この協議では、マラッカ・シンガポール海峡ですでに適用されている制度が取り上げられたという。
マラッカ海峡に面するインドネシア、マレーシア、シンガポールの3カ国は、2007年にマラッカ・シンガポール海峡協力メカニズムを発足させた。この枠組みは、海峡を利用する国や海運業界が自主的に拠出した資金を財源とし、航行の安全管理や環境保全事業を支援してきた。
ドミンゲス事務局長は「すでに存在し、効果が検証された制度から学ぼうとしている」とし、「目的は、域内紛争によって生じた危機に対する実効性のある解決策を見いだすことにある」と強調した。その上で、「どのような方法が実現可能かを見極めるため、複数の選択肢をIMO加盟国に提示する方針だ」と述べた。
ホルムズ海峡は、中東産の原油や液化天然ガス(LNG)が通過する重要な海上交通路だ。この海峡を通過する石油輸送量は、世界の石油類消費量の約5分の1に相当する。海峡の通航の可否や通航費用の問題は、国際エネルギー市場や海上物流に直接的な影響を及ぼす可能性がある。
米国とイランが先月中旬に締結した終戦に向けた了解覚書(MOU)には、一定期間、ホルムズ海峡の無料通航を保証する内容が盛り込まれたと伝えられている。その後、イランは管理権の強化を目的に、義務的な通航料の導入を進める可能性があるとの姿勢を崩していない。同月25日(現地時間)、マルコ・ルビオ米国務長官は、ホルムズ海峡は国際海上交通路であり、特定の国が自国の領海に近いという理由だけで通航料を要求することはできないとの考えを示していた。
IMOは、国際法と自由航行の原則を根拠に、強制的な通航料を認めない姿勢を示した。
今後の議論の焦点は、費用負担の在り方だ。海峡の安全管理に必要な費用を誰が、どのような方法で負担するかが焦点となる。IMOが提示した自主基金モデルは、イランによる一方的な通航料構想をけん制しつつ、海峡の安全管理の必要性も認めた折衷案と評価されている。














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