「原油の逃げ道が断たれる」…NASA衛星に浮かんだ“紅海の火”

イエメンの親イラン武装組織フーシ派がサウジアラビアのタンカー2隻を攻撃したと主張するなか、実際にその様子が衛星写真で確認された。米CNNは23日(現地時間)、米航空宇宙局(NASA)の衛星に搭載された可視赤外線画像センサー(VIIRS)が撮影した写真に、サウジ船籍のタンカー「エンセリア号」が紅海で炎上する様子が捉えられたと報じた。
CNNによると、写真は暗い紅海の中央にいるタンカーを撮影したもので、明るい点は火災による熱源だという。CNNは「明るい点は、実際のタンカーの船舶自動識別装置(AIS)が示す位置と一致する」とし、「前日に撮影された衛星画像には明るい点がなく、新たに生じたことが分かる」と分析した。VIIRSは夜間の低照度や熱の放出を捉え、火災を検知できる。サウジ国営通信(SNA)も「エンセリア号が紅海を航行中に攻撃を受け、船首部分で火災が発生した」と報じた。

これに先立ち、フーシ派は20日、「目には目を」を名分に掲げ、サウジアラビアの船舶を対象とした海上封鎖を直ちに実施すると宣言した。フーシ派は22日、サウジアラビアのタンカー「エンセリア号」と「ライリア号」を実際に攻撃し、両船が自ら宣言した海上封鎖令に違反したため標的になったと主張した。フーシ派の主張が事実と確認された場合、海上封鎖を宣言して以降、初めて船舶を攻撃した事例となる。
英国海事貿易オペレーション(UKMTO)も23日、サウジアラビアのアルシュカイクから南西へ約70海里(約130km)の海上で事故が発生したとの通報を受けたと明らかにした。船舶情報会社の資料によると、エンセリア号は2003年に建造されたサウジ船籍の石油製品運搬船で、ライリア号もサウジ船籍の原油運搬船だ。
このように、ホルムズ海峡に続き、代替輸送路である紅海まで危険にさらされたことで、世界の原油供給はさらに大きな支障を来す見通しだ。サウジアラビアはイランによるホルムズ海峡封鎖に備え、巨額の予算を投じてアラビア半島を横断する代替パイプラインを整備した。パイプラインで原油を運び、紅海の主要航路であるバブ・エル・マンデブ海峡を経由して輸出してきたが、その海峡をフーシ派が脅かしている。
エネルギーコンサルティング会社リスタッド・エナジーのホルヘ・レオン氏は、「バブ・エル・マンデブ海峡まで封鎖された場合、ホルムズ海峡での深刻な輸送減少を補う数少ない航路が脅かされることになる」と懸念を示した。

特に、フーシ派による紅海封鎖が本格化した場合、日本をはじめとするアジアのエネルギー供給網が大きな打撃を受けると予想される。海運情報会社ケイプラーによると、4月以降、サウジアラビアのヤンブー港を通じた原油と燃料の輸出量は1日平均400万バレルとなり、1年前の97万3,000バレルから4倍以上に増えた。
ロイター通信は「サウジアラビアのヤンブー港を通じた輸送量の70%はアジアに向かった。主な輸入国は日本、韓国、中国、シンガポールなどだ」と報じた。















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