
メキシコのクラウディア・シェインバウム大統領は、トランプ米大統領と電話会談を行い、米軍による「メキシコの麻薬カルテルへの地上攻撃」を拒否したことを明らかにした。
「AP通信」によると、シェインバウム氏は12日(現地時間)、トランプ氏と約15分間にわたり電話で協議し、「非常に有意義な会話を交わした」と語った。会談でトランプ氏は、メキシコ国内の麻薬カルテル掃討に向けた米軍投入の必要性を改めて主張。これに対しシェインバウム氏は、「治安状況は適切に管理されており、米軍の介入は不要だ」と述べ、国家主権と領土保全の観点から拒否する意向を伝えた。
シェインバウム氏は、米国によるベネズエラへの空爆に反対する立場も再確認した。「トランプ氏からベネズエラでの行動について意見を求められ、メキシコ憲法に定められた不介入の原則に基づき、同意できない旨をはっきりと伝えた」と明かし、トランプ氏もこれを理解したと強調。両政府は安全保障分野での協力を継続することで一致したという。
これに先立ち、トランプ氏は8日の「FOXニュース」のインタビューで、「海上からの流入は97%排除した。次は陸上のカルテルに対する攻撃を開始する」と述べ、直接的な軍事介入の可能性を示唆していた。ホワイトハウスも、トランプ氏が「メキシコはカルテルに支配されている」と語る過去の映像を再投稿するなど、圧力を強めていた。
これに対し、シェインバウム氏は直接対話を試みるとともに、デ・ラ・フエンテ外相を通じてルビオ米国務長官とも協議。ルビオ氏は11日の電話会談で、メキシコ独自のカルテル掃討作戦の具体的な成果を示すよう求めていた。これを受ける形で、シェインバウム氏はトランプ氏に対し、メキシコ国内の殺人事件の減少や、米国内でのフェンタニル押収量の増加、過剰摂取による死亡者数の減少といった実績を説明し、理解を求めたとされる。
「AP通信」は専門家の分析として、「メキシコはすでに米側の要求に応じた対応を進めており、何より重要な経済パートナーであることから、米軍が直接介入する可能性は低い」と報じた。一方で、「トランプ氏はメキシコからさらなる譲歩を引き出すため、今後も強硬な言辞を交渉カードとして使い続けるだろう」との見通しも示している。













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