
米国のドナルド・トランプ大統領は3月31日から4月2日まで中国を訪問し、習近平国家主席と会談する。米連邦最高裁判所がトランプ政権の広範な相互関税の課税を違法と判断した後に行われる米中首脳会談となるため、協議の行方に関心が集まっている。
ロイター通信によると、ホワイトハウスはトランプ大統領の訪中日程を発表した。訪中は2017年11月以来、約8年5か月ぶりとなる。トランプ大統領は昨年11月に習主席と電話会談した後、習主席から来年4月の北京訪問を求められ、これを受け入れたと明らかにしていた。
とりわけ、訪中に先立ち、米連邦最高裁判所が中国に課した相互関税10%とフェンタニル関税10%を違法とする最終判断を示したことから、首脳間でどのような協議が行われるのか注目される。
焦点の一つは、既存合意の再交渉だ。昨年10月、アジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議の機会に釜山で開かれた米中首脳会談を受け、両国は貿易戦争の休戦に入った。米国は対中フェンタニル関税の引き下げや半導体の輸出規制緩和を進め、中国は米国産大豆を直ちに購入し、希土類の輸出規制措置を1年間猶予することで合意した。
ただ、今回の司法判断により、合意を支えてきた根拠が揺らいだとの見方も出ている。トランプ政権の交渉力が弱まった以上、中国との再交渉は避けられないというのが専門家の大勢の見立てだ。戦略国際問題研究所(CSIS)の中国専門家のスコット・ケネディ氏は、トランプ大統領は貿易戦争で既に不利な立場に置かれており、今回の判断が弱点を固めたと指摘した。
会談では台湾情勢も俎上に載る可能性がある。米国は昨年末、台湾向けに111億ドル(約1兆7,000億円)規模の武器売却を承認しており、習主席は先月の電話会談で問題提起したとされる。
供給網を巡る議論も想定される。米国がベネズエラを攻撃した後、中国に対して米国産の石油やガスの輸入を求め続けているためだ。ベネズエラは中国にとって主要な原油供給国でもある。
このほか、中国企業の間でエヌビディアの人工知能(AI)向け半導体の需要が増えているとされる中、対中半導体規制やイラン情勢など国際課題が議題に上るとの見方もある。
訪中が公式に示された一方、米連邦最高裁判所の判断を受けて、首脳会談を巡る不確実性は強まっている。まず、中国が既存合意をどこまで履行するのかが焦点となる。レイクフロント・フューチャーズの上級顧問のダレン・フェスラー氏は、米国産大豆は依然としてブラジル産より高いとしたうえで、強制ではないのなら中国が米国産を買う理由は乏しいとの見方を示した。
さらに、トランプ大統領が司法判断を回避するため、通商法301条など別の法的根拠に基づく関税を導入すれば、中国が新たな規制と受け止め、報復措置に踏み切る可能性も否定できない。













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