
13日夜(現地時間)、中国・北京に到着したドナルド・トランプ大統領の専用機エアフォースワンから、外交・安全保障・通商分野の主要閣僚とともに、人工知能(AI)・半導体・サプライチェーン分野を代表する米国企業のトップらが次々と姿を現した。
中国の専門家らは、これを「米国が安全保障・技術・市場の問題を一つの交渉テーブルに載せ始めた兆候だ」とみている。
今回の随行団には、マルコ・ルビオ米国務長官兼大統領補佐官(国家安全保障担当)、ピート・ヘグセス米国防長官、スコット・ベセント米財務長官、ジェイミソン・グリア米通商代表部(USTR)代表ら、外交・安全保障・通商分野の要人が名を連ねた。
さらに、テスラのイーロン・マスクCEO、エヌビディアのジェンスン・フアンCEO、アップルのティム・クックCEO、ボーイングのケリー・オルトバーグCEOら、米国の産業・技術界を代表する大手企業の首脳も同行した。専門家の間では「トランプ式対中戦略の縮図」との見方も出ている。
北京大学国際関係学院のワン・ドン教授は14日、聯合早報に対し、「随行団の顔ぶれは、米国が今回の訪中を単なる外交イベントではなく、政治・安全保障・経済を包括する高官レベルの戦略的な意思疎通と位置付けていることを示すものだ」と述べた。
ワン教授は特に、ヘグセス国防長官の同行に注目した。
米国の国防長官は通常、別日程で中国を訪問することが多く、大統領に随行する形での訪中は極めて異例だとしている。
南京大学国際関係学院のジュ・フォン院長は「両国関係は、もはや貿易問題だけでは語れない」とした上で、「両国軍による制度化された高官レベルの意思疎通の再開が、両国関係を安定させる重要な要因として浮上している」と説明した。
専門家らは、会談で台湾問題や南シナ海、軍事ホットラインの復旧、AIの軍事利用問題などが議論される可能性に注目している。
AI技術が兵器システムや作戦体系に急速に組み込まれる中、米中両国が最低限の安全規範や衝突防止の仕組みについて議論する必要性が高まっているとの指摘が出ている。
また、大手テクノロジー企業のCEOらが多数同行したことについては、米国が抱える現実的なジレンマの表れとの見方もある。
米国は対中けん制路線を維持しているものの、半導体やAI、サプライチェーン、消費市場の面で中国を完全に排除することは難しい。こうした米産業界の実情が浮き彫りになった形だ。
ワン教授は「政府は戦略的競争を強調しているが、企業は中国市場とサプライチェーンを重視している」と指摘した上で、「今回の随行団は、競争と協力が同時に存在する米中関係の複合性を示している」と語った。
北京の外交関係者の間では、今回の首脳会談について、単なる関係改善にとどまらず、競争管理や衝突防止、限定的な協力拡大を同時に模索する意味合いが強いとの見方が出ている。
聯合早報は「随行団の構成を見ると、トランプ大統領の今回の訪中は、高官レベルの戦略的な意思疎通という性格を帯びつつも、実質的な協力を求める意図が明確に示されている」と分析した。
今回の随行団そのものが、米国の複雑に絡み合う対中戦略を象徴的に示しているというのが、中国の専門家らの共通した見方だ。
















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