
米国が戦闘機の代わりに空中でミサイルを発射する「空中発射型無人機」の開発を本格化させている。F-15戦闘機から投下された後、自律的に空対空ミサイルを発射する新型無人機が飛行試験を控えており、空中戦の概念に変化をもたらすか注目を集めている。
米軍事専門メディア「ザ・ウォー・ゾーン(TWZ)」は18日(現地時間)、米国防総省傘下の国防高等研究計画局(DARPA)が、空中発射型無人機「ロングショット(LongShot)」を「X-68A」として制式指定し、飛行試験の準備段階に移行したと報じた。「ディフェンス・ブログ」も同日、関連事実を伝え、今回の事業が空対空戦闘に無人機を本格投入しようとする試みであると評価した。
今回の措置は、風洞試験やパラシュート回収試験、武装分離試験など、主要な地上試験を完了したことに基づくものである。DARPAは2026年末までに初飛行試験を実施することを目標としている。
「ロングショット」は、有人戦闘機や爆撃機、輸送機から発射された後、前方の敵機に接近して自ら空対空ミサイルを放つ概念の無人機だ。発射母機が直接敵の防空網や迎撃脅威区域に接近することなく交戦できるため、パイロットの生存率と作戦半径を同時に高めることが可能だ。
DARPAによれば、この無人機はF-15のような戦闘機だけでなく、爆撃機の内部武装倉や輸送機のパレット方式投射システムなど、多様な機体から運用可能なように設計されている。特定の機種に依存しない柔軟な運用概念が特徴だ。過去に公開されたレンダリングでは、F-15戦闘機の外部ハードポイント、B-52爆撃機、C-17輸送機などから「ロングショット」が投下される場面が示されている。
前方の無人射手として射程と生存率を確保
公開された設計概念によると、「ロングショット」は細長い胴体と折り畳み式の主翼、発射後に展開される先尾翼(カナード)、逆V字型の尾翼構造を持つ巡航ミサイル型の形状を採用している。内部武装倉には、中距離空対空ミサイル「AMRAAM(AIM-120)」を搭載する方式が有力視されている。
単発のターボジェットエンジンを搭載した亜音速機とされており、初期の試験段階ではパラシュートによる回収方式が適用される。しかし、実戦においては回収よりも「使い捨て」の消耗型資産として運用される可能性が高い。
初の実射試験はF-15戦闘機から行われる予定だ。F-15シリーズはその高い搭載能力から、各種空中発射型無人機の試験母機として長年活用されてきた経緯がある。
「ロングショット」の核心的な目的は、母機の交戦距離を延伸し、生存率を向上させることにある。戦闘機が直接的な脅威圏に進入せずとも、「ロングショット」を標的付近へ送り込んで交戦させることで、パイロットの危険を最小限に抑えることができる。また、爆撃機や輸送機から多数の「ロングショット」を一斉に投入すれば、特定の空域に一時的な空対空防御網を構築することも可能だ。
「キルウェブ」と協調戦闘機の結合
米軍は「ロングショット」を単なるミサイル運搬体としてではなく、ネットワーク中心の空中戦概念と結合した戦力として位置づけている。地上、空中、海上の各センサーから得られた標的情報を基に、無人機が自律的に交戦を行う「キルウェブ(Kill Web)」構造の一環である。
この概念は将来的に、「協調戦闘機(CCA)」や「有人・無人機チーム(MUM-T)」へと拡張される可能性が指摘されている。実際に「ロングショット」の技術は、米空軍が進めるCCA事業との連携も取り沙汰されている。
ただし、消耗型の無人機を投入してミサイルを発射する方式が、費用対効果の面で合理的かどうかについては依然として議論が残っている。今後の「X-68A」による飛行試験の結果が、実戦配備の可否を決定する重要な分岐点になるとの見通しだ。













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