
住民わずか40人のスペインのある農村が、集落消滅の危機から脱却しようと、移住者に住宅と仕事を提供する破格の条件を打ち出した。
スペインメディアのインフォバエなどによると、ソリア県中心部にあるアレーニリャス自治体と地域文化協会が今月初め、人口減少対策として、学齢期の子どもを持つ家族向けに住宅と仕事を提供する方針を発表した。
スペインでは人口減少、いわゆる「空っぽのスペイン」(Espana vaciada)が深刻な社会問題となっている。マドリードから車で3時間、孤立した農村アレーニリャスは、典型的な人口減少地域の一つだ。

当局は、人口流入で公共サービスの維持と地域社会の活性化を図るため、異例の条件を示した。選ばれた家族には、家賃無料の改装済み住宅と、自治体庁舎の維持管理・改修を担う左官職人として、安定した仕事が提供される。
この知らせが広まると、募集開始から1週間も経たないうちにスペイン全土から116世帯を超える応募者が殺到し、強い関心の高さを浮き彫りにした。
地方への移住の最大の障壁である教育問題にも対策が講じられている。カスティーリャ・イ・レオン州政府と協力し、村から約20km離れたベルランガ・デ・ドゥエロの学校まで無料スクールバスを運行することで、子どもの教育に支障が出ないよう配慮する。
また、必須条件ではないが希望すれば、地域の集いの場である「ソーシャルバー」の運営権も得られる。アレーニリャス文化協会のロドリゴ・ギスメラ会長は「バーは単なる飲食店ではなく、住民を結びつけ、コミュニティに活力を吹き込む場所だ」と述べ、移住者の積極的な参加を促した。
スペインだけでなく、欧州域内の居住権、またはスペインの就労ビザを持つ外国人であれば、国籍を問わず応募できる。ただし、このプログラムでは実際に村に定住する意志が固い家族を優先する。特に提供される職種が公共建築物の補修であるため、左官・建築関連の経験が主な審査基準となる見通しだ。













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