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【技術の軍事転用】ロシア製ドローンにエヌビディアAI搭載!人間判断不要の「完全自律型ドローン」実戦投入で国際的な懸念広がる

有馬侑之介 アクセス  

ロシアが、エヌビディア製のAIモジュールを利用し、人間の介入なしに攻撃を行う自律型ドローンを実戦投入しているとの主張が浮上した。致死性兵器の運用においては「最終判断は人間が行うべき」という国際的な原則があるが、これを無視する形でロシアが完全自律型のシステムを戦場に投入した可能性が指摘され、懸念が高まっている。

8日、トムズハードウェアの報道によると、ウクライナ陸軍のウラジスラフ・クロチコフ将軍は、ロシアが投入した無人機「MS001」ドローンがエヌビディアのAIシステム「Jetson Orin(ジェットソン・オリン)」が搭載されていたと述べた。これは、戦場で回収された機体内部の基板やセンサーを分析し確認されたものだという。

このドローンは座標飛行だけでなく、赤外線センサーと物体認識技術を用いてリアルタイムで標的を識別し、優先順位を判断して自律的に追跡・攻撃を行う構造となっている。GPSが妨害されても、自ら経路を調整して任務を継続できる能力を備えているとみられる。

引用:depositphotos

こうした「完全自律型」兵器に対して、国際社会は懸念を表明してきた。国連の特定通常兵器使用禁止制限条約(CCW)に関する専門家会議では、致死的攻撃の決定には人間が決定権を持つべきとする「ヒューマン・イン・ザ・ループ」原則が多くの国から支持されてきた。NATO(北大西洋条約機構)や米国防総省も、自律型兵器の運用には人間によるリアルタイムの判断介入を必須条件としている。

ウクライナ軍によれば、MS001ドローンの内部にはジェットソン・オリンの他、赤外線カメラ、FPGA(現場プログラマブルゲートアレイ)チップ、耐妨害GPSシステム、無線通信モデムなどが組み込まれていたという。

ジェットソン・オリンは本来、ロボットや自動運転、研究開発など民生用途向けに販売されているAIボードだが、こうした軍事転用の事例が繰り返し確認されており、民間技術の兵器化への懸念が改めて浮上している。

さらに、このドローンはロシアがイランや中国などの部品や技術を組み合わせて製造したとされ、多国籍の民生技術を基盤とする兵器システムという点でも注目されている。類似の事例としては、ロシア製の「V2U」ドローンにもジェットソン・オリンと中国製キャリアボードが併用されていることが確認されている。

エヌビディア側はトムズハードウェアの取材に対し「ジェットソン・オリンは軍用製品ではなく、ロシアには販売していない」とし、「輸出規制に違反した流通業者が確認された場合、供給を停止する」とコメントしている。

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