引用:ブルームバーグ
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韓国のイ・ジェミョン大統領は先月末、自身のソーシャル・メディアにカンボジアのオンラインスキャム犯罪取り締まりの成果を載せた記事を共有し、「韓国人に手を出せば身の破滅、空言に聞こえるか?韓国はやり遂げる!最後まで」という文を投稿した。

イ大統領はカンボジアの公用語であるクメール語でも翻訳して書いた。その後、カンボジア政府がイ大統領のSNS投稿に関連してキム・チャンリョン駐カンボジア大使を呼び抗議したと伝えられている。その後、青瓦台(韓国大統領府)は当該投稿(上の写真)をソーシャル・メディアから削除した。

イ大統領は30日、SNSの「X(旧Twitter)」に投稿し、カンボジア語で「韓国人に手を出せば身の破滅、空言に聞こえるか」と書いた。この発言は外交的に相手国を完全に無視したもので、外交慣例から大きく逸脱している。さらに一国の大統領として絶対にすべきでない発言だ。本当に他国の国民にこのような暴言を吐く大統領が恥ずかしい。

イ大統領を支持する人々は「さすがイ大統領らしい」と溜飲を下げるかもしれない。しかし、立場を変えて考えてみよう。我々が中国や米国の大統領からこのような言葉を聞いたとしたらどうだろうか。我々国民はどんな気持ちになるだろうか。大統領があえて直接出て言う必要のない言葉を、それもXにカンボジア語で残すなんて、恥ずかしくて呆れるばかりだ。

大統領になって6か月経つと自信が溢れ、天を飛んでいるような錯覚に陥るそうだが、自分があたかもドナルド・トランプ米大統領にでもなったかのような思い込みに陥っているのだろうか。どうしてこんなにグローバル感覚が欠如しているのか。まるで外交さえも国内政治に利用しているという疑念が生じる。

イ大統領の言葉通りにするなら、ミャンマーと中国にも同じメッセージを送らなければならない。カンボジアの振り込め詐欺組織のほとんどが中国の犯罪組織だ。今回、中国政府がミャンマーの犯罪組織の中核である「明家」に死刑判決を下したが、実際に韓国人を動員し誘拐していた主役は中国の犯罪組織だ。中国国民に対して同じメッセージを出せないのに、なぜカンボジアにだけそのような暴言めいたメッセージを出すのか。カンボジアがそんなに甘く見えるからそんなに軽んじるのか聞きたい。

この発言によってカンボジアで生じる反韓感情やカンボジアに居住する在外同胞の安全不安は考えなかったのか。今はカンボジアの力が弱いとはいえ、もしカンボジアでレアアースが出てきたらどうするつもりなのか分からない。これに先立ち、韓国人労働者を逮捕過程で乱暴に扱った米国にもそのような警告的発言をしてみたらどうだ。

さらに、我々の一部の国民がカンボジアやミャンマーなどで行っている行動はあまり誇れるものではない。あらゆる犯罪へ関与している彼らがカンボジア国民に害を与えた時、我々は何と弁解するのか。我が国の大統領が果たしてそのような発言をする資格があるのか疑問だ。

何度も感じたが、イ大統領の発言は軽率すぎる。グローバル感覚がなくても黙っていれば中庸は保てる。しきりにあらゆる案件に関与し口を開くので国に禍として返ってくる。イ大統領が外交通商については出しゃばらず、ただ口を閉ざしているのが国益に資する。

Coupang事態も同様だ。イ大統領が出てきて一介の実業家Coupangに対し、「責任を厳しく問わなければならない、懲罰的損害賠償」云々と言うので、与党が総体的にCoupang圧迫に乗り出し、結局イ大統領の軽率な発言の代価として、これまで進めてきた対米関税交渉が水泡に帰した。

さらに今回、米連邦準備制度理事会(FRB)の次期議長候補としてケビン・ウォーシュ元FRB理事が有力だ。ウォーシュ元理事は相当額のCoupang株式を所有するCoupang社外取締役だ。イ大統領の意向に従ってCoupangを全方位的に圧迫した与党はどのように収拾するのか。

イ大統領の軽率な発言がなければ、Coupang事態がこの地点まで来ることはなかっただろう。結果論的な仮定だが、Coupang事態を早めに円満に収拾していれば、むしろFRBに強力な友軍を確保できていたはずだ。後始末がつかないので、意気揚々としていた与党の人士たちが、あちこちで急いで尻尾を下げる姿が捉えられる。

イ大統領を含め与党政治家たちが皆、国益よりも自分の支持層のための言動をするので、このような悲惨な事態が起きる。今は皆がCoupangは自分の責任ではないと言い逃れに忙しい。厚顔無恥なのか、我が国の与党政治家たちはまったく恥を知らない。

望月博樹
望月博樹

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