
スイス・ジュネーブでの交渉を26日(現地時間)に控え、米国とイランが激しい駆け引きを展開している。米国はイスラエルに初めて最先端戦闘機を前進配備し、「軍事的選択肢」が実効性を伴うものであることを誇示した。一方、イランは米国企業に破格のエネルギー開発権を約束する「商業的インセンティブ」カードを提示し、衝突回避に努めている構図だ。
米国財務省と国務省は交渉前日の25日、報道資料を通じて数億ドル相当のイラン産原油や石油化学製品を輸送してきた多数の「シャドーフリート(影の船団)」の船舶と所有者に対し、大規模な制裁を実施すると発表した。アラブ首長国連邦(UAE)を拠点とするイランの武器調達ネットワークも対象に含まれた。これは交渉の席に着く前にイランの核心的資金源を遮断し、交渉力を最大化する狙いがあるとみられる。
米国は軍事的圧力も強めている。米紙ウォール・ストリート・ジャーナルによると、米軍は秘匿性の高い攻撃が可能なF22ステルス戦闘機「ラプター」をイスラエルの基地に前進配備した。米軍戦闘機が有事任務のためにイスラエル領内に直接配備されるのは初めて。米国がイランの報復からイスラエルを防衛すると同時に、いつでも直接攻撃に踏み切る構えであることを強く警告した格好だ。
バンス米副大統領はこの日、FOXニュースのインタビューで「軍事力を使わずに解決することを望むが、必要とあれば大統領は行使するあらゆる権限を有している」と述べ、イラン側を牽制(けんせい)した。
これに対し、イランはトランプ米大統領の意向を汲んだ懐柔策を提示した。英紙フィナンシャル・タイムズは情報筋の話として、イランが今回の交渉で「商業的大成功」の可能性を示唆し、米国に莫大な経済的利益を約束しようとしていると報じた。
イランが準備している提案には、石油・天然ガスの共同開発権や重要鉱物の採掘権などが含まれるとされる。これは、過去にベネズエラのマドゥロ政権を圧迫した後、米国企業との石油契約を推進したトランプ氏の手法を踏襲した動きといえる。情報筋は「米国が実質的な経済的利益を得られる分野を開放することで、持続可能な和解を導こうとしている」と説明した。
ただし、トランプ政権が掲げる「開戦事由」については、懐疑的な見方も出ている。トランプ氏は24日の国政演説で「イランが核の野望を再び露わにしている」と非難したが、国際的な専門家は異なる見解を示している。
科学国際安全保障研究所(ISIS)のデビッド・オルブライト氏は「衛星写真とモニタリング結果から、イランの核プログラムは昨年の米軍の作戦以降、事実上停止状態にある」と分析。国際原子力機関(IAEA)のラファエル・グロッシ事務局長も、イランが濃縮活動を再開した証拠はないとの立場を崩していない。
















コメント0