
自民党が国家安全保障戦略など「安保三文書」の年内改正に向けた議論に本格的に着手した。中国の軍事的威圧の拡大とロシアのウクライナ侵攻によって加速されたドローン(無人機)の大量投入など「新しい戦い方」への対応が主な争点として浮上した。
自民党は2日、党本部で浜田靖一前防衛相が会長を務める安全保障調査会を開き、政府が進める安保三文書改正を巡る検討に入った。
三文書は、安保政策の基本指針である国家安全保障戦略、自衛隊の役割と戦い方を具体化した国家防衛戦略、そして防衛装備の調達と予算方針を含む防衛力整備計画で構成される。現行文書は2022年12月の国務会議決定で採択されたものだ。高市早苗総理は最近、安保環境が急変しているとし、これらの文書の年内改正を公式に決定した。
自民党は今春、与党である日本維新の会と共に改正提言案をまとめる方針だ。この日の会議では、慶應義塾大学の神保謙・教授が日本を取り巻く安全保障環境の変化と新技術が戦争の様相に与える影響をテーマに説明した。党は今後、有識者らによる聴聞会を相次いで開き、党内議論を加速させる計画だ。
改正議論の核心は、中国を抑止するための防衛力強化策だ。中国が空母の派兵などを通じて太平洋進出を強化する状況を念頭に置き、日本の太平洋側の港湾・滑走路・レーダーネットワークの整備を推進する方策が議論される。また、ドローンと人工知能(AI)の活用、武器と弾薬の確保など、持続的な継戦能力強化のための具体的な対策も含まれる予定だ。
防衛費の規模と算定方法も論点だ。現行計画で国内総生産(GDP)に対して2%程度に設定されている安保関連予算の比率をどう運用するか、拡大の是非が主要な争点として浮上する見込みだ。
これに先立ち、政府も安保三文書改正のための公式手続きに入った。複数の政府関係者によれば、政府は4月下旬に有識者会議設置を目指して最終調整中だという。この会議は月1回程度に開催され、外交・安保など各分野の専門家が参加し、防衛力強化の重点分野、国防費の増額、財源確保策などを議論する。
高市総理は改正過程で経済安全保障を主要議題にする考えを示している。政府は現在、有識者会議の構成員を選定中であり、経済安全保障のほかにサイバー・宇宙分野の専門家を含める方向で調整している。若い世代の専門家を起用する可能性も検討されているという。
米トランプ政権が同盟国に防衛費の大幅増額を要求していた点も議論に影響を与えている。政府は今回の三文書改正を通じて「GDP比2%超」の国防費増額を視野に入れており、それに伴う財源確保が有識者会議の主要議題の一つとして扱われる見込みだ。
政府は来る4月に開催される初の有識者会議の結果と自民党の提言を基に文書改正の草案を作成した後、年内に閣議決定を経て新しい安保戦略を確定する計画だ。
















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