
米国防総省が、対イラン戦の費用を確保するため2,000億ドル(約31兆円)規模の追加予算確保を推進中だ。ただし要求規模が膨大なため、議会での可決は容易ではないとの見方が出ている。
ピート・ヘグセス国防長官は19日(現地時間)のブリーフィングで「2,000億ドルについては数字が調整される可能性がある」と述べた。ワシントン・ポスト(WP)は前日、トランプ政権の高官を引用し「国防総省が2,000億ドルを超える予算を議会に要求できるようホワイトハウスの承認を求めた」と報じたが、ヘグセス長官もこれを否定しなかった。
ヘグセス氏は「敵対勢力を掃討するには費用がかかる」とし「議会や関係者と協議し、これまでの作戦と今後必要な措置に十分な資金支援が行われるようにする。また弾薬を含むすべての軍事資産を補充し、単なる補充を超えてさらに拡充する計画だ」と説明した。また「この投資は我々が消費したすべてを補充する意味だ」とし、バイデン前政権時代のウクライナ支援による軍需物資の在庫消費を批判した。さらに「現時点でこの弾薬は我々の国益のために使用する方が望ましい。今回の予算は今後必要な資金を十分に確保するのに寄与するだろう」と強調した。
WPは国防総省が追加予算で、米国・イスラエル軍が対イラン作戦で消耗した主要武器システムの緊急増産に乗り出す計画だと、情報筋3人の証言を引用して伝えた。精密誘導兵器など戦力分野を担当するスティーブ・フェインバーグ国防副長官が追加予算確保作業を主導しているとされる。
しかし、国防総省の構想通りに議会が今回の戦争を支援する大規模な予算案を可決するかについては、懐疑的な見方が多い。昨年末まで米議会がウクライナ戦争支援目的で承認した予算は1,880億ドル(約29兆1,400億円)だが、今回報じられた追加予算はそれより規模が大きい。トランプ政権はバイデン前政権がウクライナ戦争に過度な費用を支出したと批判してきた。
トランプ大統領は2027会計年度国防予算を前年度比50%以上増の1兆5,000億ドル(約232兆5,000億円)水準に大幅に引き上げると明らかにした点も変数だ。WPは「国民の支持が鈍い中、野党・民主党はこれを強く批判している。共和党は概ね支持の意向を示しているが、上院で可決に必要な60票を確保する戦略はまだない」と分析した。同紙は「ホワイトハウスの行政管理予算局(OMB)は内部議論で『額が過大だ』と反対意見を示したとされ、ホワイトハウス内の空気も肯定的ではない」と伝えた。
米戦略国際問題研究所(CSIS)上級顧問のマーク・カンシアン氏は「議会は正確な費用規模を知りたがっており、政府が追加予算を要求すれば、反戦世論が集中し大きな政治的衝突が起こるだろう」と予測した。
















コメント0