
イスラエルがカスピ海にあるイラン海軍基地を空爆したことが確認され、米国とイランの停戦協議にどのような影響を及ぼすのか関心が集まっている。
米紙ウォール・ストリート・ジャーナルは24日(現地時間)、「イスラエルが先週、カスピ海沿岸のバンダレ・アンザリー港にあるイラン海軍基地を攻撃した」とし、「これは、イスラエルによるカスピ海への攻撃が確認された初めてのケースだ」と報じた。
カスピ海沿岸に位置するバンダレ・アンザリー港は、イランとカスピ海を結ぶ重要な玄関口とされる。穀物や木材など多様な貨物を扱うだけでなく、ロシア、カザフスタン、アゼルバイジャンなどとの海上貿易でも重要な役割を担っている。

報道によると、イスラエルは、ロシアとイランがドローンや弾薬、石油などの戦争関連物資をやり取りしてきた約600マイル(約965キロ)の輸送ルートを標的にした。
専門家らは、イスラエルがイラン製シャヘド・ドローンの主要供給網を断つため、カスピ海のイラン海軍基地を攻撃したと分析している。ロシアは2022年2月のウクライナ侵攻開始後、イランから供与を受けたシャヘド・ドローンをウクライナへの攻撃に積極的に活用してきた。
また、先月28日のイラン戦争開戦以降、イランがドローンなどの兵たん不足に直面する中、ロシアはイラン製シャヘド・ドローンの改良型「ゲラン2」などをイランに「逆供与」した。イスラエルは、こうした主要な軍需物資がイランに向かうのを阻止するため、空爆に踏み切ったとみられる。
米軍も展開できないカスピ海
カスピ海は、米軍が展開しにくい数少ない地域としても知られる。外洋と直接つながっていない内陸の海であるため、軍艦の移動には事実上適していないからだ。
さらにカスピ海では、2018年にイラン、ロシア、カザフスタン、アゼルバイジャン、トルクメニスタンの5カ国が締結したカスピ海の法的地位に関する条約に基づき、非沿岸国である米国などの軍隊は駐留できない。これらの国々が物理的・法的に米軍の進入を阻んでいるのだ。
何より、カスピ海は現在、米国が強い制裁を科しているロシアが最大の軍事力を持つ地域である。イランとロシアはこの地域を通じて国際制裁を迂回し、緊密な軍事協力を続けてきた。

実際、ロシアは開戦後、イランにドローンや医薬品、食料などを段階的に支援してきたとされる。
英紙フィナンシャル・タイムズは25日、西側情報当局の話として、「イランとロシアの高官らはドローン供与問題を秘密裏に協議し始めた。実際の物資輸送は今月初めに始まり、今月末までに完了する見込みだ」と伝えた。
さらに「ロシアはイランが戦争を継続できるよう支援を強化している」としたうえで、「ロシアがイランに送るドローンの種類は確認されていないが、イランのシャヘド136を基にしたゲラン2などのモデルである可能性が高い」と付け加えた。
ロシアはイランに対し、ドローンに加えて衛星映像や標的データ、情報支援など重要な軍事支援を提供したとされる。イランが開戦初期に中東諸国の米軍基地にある高価な防空網を正確に攻撃できた背景にも、ロシアの情報支援があったとの分析がある。
ある西側の高官はメディアに対し、「ロシアはイランに戦争物資を供給するだけでなく、イラン政権の全体的な政治的安定を支えるためにも関与している」と語った。
ロシア「民間物流のハブにすぎない」と即座に反発
イスラエルによるカスピ海攻撃の報道を受け、ロシアは即座に反発した。ロシア外務省は「バンダレ・アンザリー港は民間物資の交易にとって重要な物流ハブだ」と主張し、イスラエルによる戦線拡大の試みを強く警告した。
ロシアは、イランに軍需品や情報を支援しているとの一部の指摘についても、「現在、多くの虚偽情報が流れている」とし、「一つ明確なのは、われわれがイラン指導部と引き続き対話しているということだ」と反論した。
イスラエル政府は今回の攻撃を巡り、ロシアとの摩擦を避けるため、ロシアに直接言及しないなど慎重な姿勢を示している。
ウォール・ストリート・ジャーナルは専門家の話として、「今回の空爆は短期的にはイランとロシアの武器取引を遅らせる可能性がある一方、両国がカスピ海の別の港にルートを変更する可能性も高い」と伝えた。
















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