
フランス政府は、2030年までに自爆型ドローン(徘徊型弾薬)の備蓄量を400%増強させることを柱とした、抜本的な国防計画の改定案を発表した。AFP通信が8日(日本時間9日)に伝えた。ロシアやイランによる無人機の大量生産能力に対抗するため、防衛産業の生産サイクルを劇的に高速化させる必要があるとの軍首脳部の強い危機感に基づく決定である。
公開された改正軍事計画法(LPM)の草案によれば、フランス政府は2024〜2030年の国防予算として、当初予定の4,130億ユーロ(約68兆1,450億円)に360億ユーロ(約5兆9,400億円)を追加計上した。これにより、同期間の総額は4,490億ユーロ(約74兆850億円)という巨額に達する。
カトリーヌ・ヴォートラン国防相は、安全保障閣僚会議の後、「わが軍は、予断を許さない大規模な武力衝突にも即応できる能力を備えなければならない」と強調した。2030年の年間予算は763億ユーロ(約12兆5,895億円)となり、国内総生産(GDP)比で2.5%に達する見通しだ。これは、今年の571億ユーロ(約9兆4,215億円)からみて記録的な増額規模となる。
特筆すべきは、人員の規模拡大を抑える一方で、兵器の「量」と「質」に投資を集中させている点だ。現役兵力21万人、戦闘機225機、主要フリゲート艦15隻という現状の陣容を維持しつつ、ウクライナ紛争などで露呈した弾薬不足を解消するための備蓄拡充を最優先課題に据えた。
弾薬備蓄の強化には、追加の85億ユーロ(約1兆4,025億円)を含む総額260億ユーロ(約4兆2,900億円)が投じられる。在庫状況は機密扱いだが、自爆型ドローンを含む遠隔操作兵器は400%、空中発射巡航ミサイル「ストームシャドウ(SCALP-EG)」は85%、魚雷は230%、地対空ミサイルは30%、それぞれ増強を図る方針だ。
ドローン関連の総投資額は、追加投入分を合わせて84億ユーロ(約1兆3,860億円)にまで膨らむ。フランス国際関係研究所(IFRI)が、欧州とロシアの衝突時における兵器生産能力の限界を警告する中、今回の計画は「戦時経済」への移行を鮮明にしたフランスの国家戦略といえる。















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