
アメリカ・イスラエルとイランの戦争が中東で40日以上にわたり続く中、東アジアでも日中間で緊張が高まっている。
昨年11月、高市早苗首相が「台湾有事は日本の集団自衛権を行使し得る存立危機事態にあたる」と発言したことで触発された日中対立は、沈静化するどころか再び激化の様相を呈している。
事の発端は、今月20日から来月8日にかけてフィリピン近海や南シナ海などで実施されるアメリカ・フィリピン合同演習「バリカタン」に参加するため、日本の護衛艦「いかづち」が17日に台湾海峡を通過したことにある。
日本は2012年からこの多国籍演習に参加しているが、今回は初めて1,400人規模の実戦部隊を派遣した。さらに、フィリピン・ルソン島北部で実施される演習が敵の上陸を阻止する訓練であることから、中国を牽制する狙いがあるとの見方が強い。
中国側は、いかづちの台湾海峡通過に対抗し、19日に052DL型改良型ミサイル駆逐艦「包頭(133)」を含む2隻の133号艦編隊を西太平洋へ派遣し、沖縄北部の横当水道を通過させた。
中国人民解放軍(PLA)南部戦区は、この編隊が西太平洋での遠洋作戦訓練を終えた後、22日に台湾近海の与那国島・西表島間の海域を抜けて帰還したと発表した。
日本最西端の与那国島は、台湾からわずか110kmほどの距離に位置している。
中国艦隊が帰路に台湾近傍の航路を選んだことも、台湾に対する警告の意図があるのではないかと分析されている。
中国側は、いかづちが台湾海峡を航行した4月17日という日付を問題視している。1895年の同日は、日清戦争に敗北した清朝が下関条約を締結した日であり、中国はこれを「意図的な挑発」であると強く非難、日本側に厳重に抗議した。
香港紙サウスチャイナ・モーニング・ポスト(SCMP)は22日、中国艦艇が南西諸島沿岸の敏感な国際海域を往復で通過したことについて、日本の行動に対する明確な警告を意図した異例の動きであると報じた。
同紙はまた、中国人民解放軍の艦艇が当該の海路で任務を遂行したことが公に記録されたのは、今回が初めてであると伝えている。
軍事評論家で元人民解放軍教官の宋忠平氏は、人民解放軍による今回の航路選択を「日本に対する警告である」と述べた。
宋氏は、「与那国島と西表島にはいずれも自衛隊の拠点があり、この海峡は人民解放軍が頻繁に通過する宮古海峡よりも道幅が狭い」と指摘した。
その上で、「今回の海峡通過は沿岸に位置する自衛隊の拠点に対し、直接的な抑止力を示すとともに、日本側に予期せぬ衝撃を与えることになるだろう」との見解を示した。
なお、横当水道の両側に位置する無人島の横当島と、自衛隊の拠点がある奄美大島を含め、この周辺海域は自衛隊によって常時監視されている。
















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