
イラン戦争以降、中東地域を撮影した中国側の衛星写真が急増し、イランなど敵対国に機密情報が流出する恐れがあるとして米国の懸念が高まっていると、米日刊紙ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)が23日(現地時間)報じた。
報道によると、中国のAI企業「MizarVision」がSNSを通じてAIによる衛星データ分析を活用し、米軍の空母、F-22ステルス戦闘機、B-52爆撃機の動きを追跡しているとされ、米側の緊張が高まっているという。
米国防総省は昨年12月に発表した中国の軍事力に関する評価報告書で、中国を拠点とする商業用衛星企業がイランのイスラム革命防衛隊(IRGC)と商取引を行ってきたと明らかにした。
国防総省は具体的な内容には言及しなかったが、イランが軍事作戦で中国の衛星写真をどのように活用しているかが、米国の安全保障上の重要課題として浮上している。
特に最近、ある米衛星運営会社が米政府の要請に応じて中東紛争地域に関する衛星写真の公開を無期限に見合わせ、情報格差をめぐる懸念が浮上している。
米国の政界からは、出所を問わず商業用衛星データがイラン軍に役立つ可能性があるとして警鐘を鳴らす声が上がっている。
米下院中国特別委員会のジョン・モーレナール委員長(共和党・ミシガン州)は最近、ピート・ヘグセス国防長官に書簡を送り、MizarVisionによる衛星写真の公開が中東に駐留する米軍にもたらす安全保障上のリスクを問題視した。
MizarVisionは、欧州航空大手エアバスの防衛・宇宙部門のデータと中国衛星の画像を組み合わせて使用しているとされる。
モーレナール委員長は、「中国が商業用衛星画像を悪用し、米軍を標的として人的被害を引き起こす可能性は差し迫った脅威だ」と指摘した。その上で、エアバスが、米軍に危険をもたらしかねない衛星画像の提供を中止したかどうか、国防総省に確認するよう求めた。
実際、MizarVisionは中国のSNS「微博(ウェイボー)」を通じて、対イラン軍事作戦を支援する空母「エイブラハム・リンカーン」と「ジェラルド・R・フォード」の位置を継続的に追跡しては投稿してきた。
英国の米空軍基地から地中海方面やペルシャ湾に向かう米軍爆撃機の飛行経路、サウジアラビア国内の米軍機の所在地などを示す地図もMizarVisionが公開してきた。
英日刊紙フィナンシャル・タイムズ(FT)は独自の分析結果に基づき、イランが中東の米軍基地を爆撃する際に中国の衛星を活用していたことが判明したと先ごろ伝えた。
中国の国営メディアによると、同国は640基を超える商業用地球観測衛星を軌道上に保有しており、昨年打ち上げた衛星だけでも120基を超える。
米政府は2023年、中国の長光衛星技術がイエメンのフーシ派や、ウクライナで活動するロシアの民間軍事会社ワグナー・グループなど米国の敵対勢力に衛星写真を提供していたとして、同社に制裁を科している。
















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