原油が売れず油田停止の瀬戸際…米封鎖でイラン産業に迫る“生産半減”危機
原油が売れず油田閉鎖の危機…米封鎖でイラン原油生産が半減の恐れ

米国の海上封鎖により原油の輸出ルートが遮断されたイランが、老朽化した貯蔵施設や仮設コンテナまで動員し、生産停止の回避に追われている。ホルムズ海峡を巡る米国とイランの対立が長期化する中、イランの原油産業だけでなく国際原油価格への圧力も強まっている。
27日(現地時間)、米メディアのウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)によると、イランは老朽化した貯蔵施設を再稼働させ、中国向けに原油を鉄道で輸送する案まで検討しているという。通常の輸出ルートが遮断され、国内に原油が積み上がる中、貯蔵スペース不足を回避するための苦肉の策だ。
戦争初期、イランはホルムズ海峡を通過する船舶約20隻を攻撃し、主要な海上輸送路の通行を大きく制限した。その後も自国の原油輸出は続いていたが、米国が13日にイランの港を往来する船舶の封鎖に踏み切ったことで、状況は急変した。
原油データ会社のKplerによれば、イランの原油およびコンデンセートの積み出し量は、今月1日から13日までの1日平均210万バレルから、封鎖後の14日から23日には同56万7000バレルへと急減した。戦争前の2月には、1日平均約200万バレルを輸出していた。
輸出が滞る中、イラン国営石油会社はすでに生産量の削減を始めたとみられる。Kplerは、封鎖が続けばイランの原油生産量は5月中旬までに1日120万~130万バレルに落ち込む可能性があると予測している。現在水準の半分以下に減少する計算だ。
問題となっているのは貯蔵スペースだ。封鎖後、イランの陸上原油在庫は約460万バレル増加し、総量は約4900万バレルに達した。最大貯蔵能力は9000万~9500万バレルと推定されるが、安全面や運用上の制約により、実際にすべてを活用できるわけではない。
イランは余剰原油を海上のタンカーにも保管しているが、これらの船舶が国際市場に出られない状況が続く中、南部の主要拠点では老朽タンクや仮設の貯蔵容器まで再利用されている。
中国向けの鉄道輸送も検討されている。テヘランと中国の義烏や西安を結ぶ鉄道網は存在するものの、輸送には数週間を要し、コストも海上輸送より高い。イラン産原油の主要な買い手である中国の独立系製油業者がこうした高コストを受け入れるかは不透明だ。
交渉も膠着状態にある。イランはホルムズ海峡での船舶攻撃の停止と引き換えに、戦争終結と米国による港湾封鎖の解除を求める新たな提案を仲介国に伝えたとされる。ただしこの案には、核開発問題の協議を後回しにする内容が含まれている。
国際原油価格にもすでに影響が出ている。ブレント原油先物は、和平協議の進展が見られないとの報道を受け、27日に1バレル=108.23ドル(約1万7,300円)まで上昇した。戦争初期の高値である120ドル(1万9,200円)前後は下回るものの、開戦前より高い水準にある。
WSJは、米国とイランの対立が、イランの原油産業が先に限界に達するのか、それとも国際エネルギー消費国が価格負担に先に耐えきれなくなるのかを巡るせめぎ合いとなっていると伝えている。















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