テスラ・サイバートラック、また水没事故…「ウェイドモード」過信論争
マスク氏の過去発言を過信した運転者を逮捕…米欧で類似事故相次ぐ
テスラのサイバートラック所有者が、車両の渡河性能を過信して湖へ進入し、車両水没と運転者逮捕につながる事故が発生した。
19日付の米電気自動車専門メディア「エレクトレック」によると、米テキサス州グレープバイン警察と消防当局は18日午後8時ごろ、グレープバイン湖ケイティーズ・ウッズ・パークのボートランプ付近で、テスラ・サイバートラックが水中に取り残されているとの通報を受け出動した。
運転者は警察に対し、「ウェイドモード」を使用するため意図的に湖へ進入したと説明したという。
車両は水中で停止し、車内へ浸水して立ち往生した。
乗員らは車両を放棄して脱出し、グレープバイン消防局の水難救助隊が車両引き揚げを支援した。
運転者は、閉鎖区域となっていた公園・湖エリアで車両を運転した疑いのほか、船舶登録未了での運航容疑、水上安全装備規定違反など複数容疑で逮捕された。
現在も拘束状態にあると伝えられている。

今回の事故は、サイバートラックの渡河性能をめぐるイーロン・マスクCEOの過去発言を、所有者側が過信したことで発生した新たな事例とみられている。
マスクCEOは2022年、サイバートラック量産開始を前に、「川や湖、さらには海まで渡れるほど十分な防水性能を備えている」と発言していた。
さらに、「スペースXのスターベースとサウス・パドレ島の間にある約360メートルの海域を横断できるようにすることが目標だ」とも語っていた。
しかし実際には、サイバートラックに搭載されているのは、車高を上げ、バッテリーパックへ圧力をかける「ウェイドモード」にすぎないとエレクトレックは指摘している。
この機能は、タイヤ下端基準で約81センチ(32インチ)の浅瀬渡河を支援するもので、浅い川などを通過するための機能に近い。
湖や深い水域での走行を目的としたものではない。
また、テスラの保証条件でも、オフロード走行や浸水被害は補償対象外とされている。
サイバートラック所有者がウェイドモードを試して水没したケースは今回が初めてではない。
昨年、米カリフォルニア州トラッキーでも、所有者がウェイドモードを作動させた後に水中へ進入し、車両が立ち往生する事故が発生した。
当時、カリフォルニア州高速道路警察は車両回収を支援し、「ウェイドモードは潜水艦モードではない」とコメントし注目を集めた。
これ以前にも、ベンチュラ港でジェットスキーを進水させようとしていたサイバートラックが水没し、消防当局や港湾警備隊、沿岸警備隊が出動する騒ぎが起きている。
さらに、欧州へ輸入された別のサイバートラックも、スロバキアの湖でウェイドモードを試した際に立ち往生した。
相次ぐ水没事故については、サイバートラックの実際の渡河性能と、マスクCEOによる過去発言との間に乖離があることを示しているとの指摘も出ている。
エレクトレックは、「ウェイドモードは浅瀬通過を補助する機能であり、サイバートラックを水陸両用車のように運用できる機能ではない」と警告している。













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