EU主要5カ国、対中念頭に不公正貿易への対応強化を要求

フランスなど欧州の主要5カ国が欧州連合(EU)に対し、中国などによる不公正な貿易慣行への対応強化を求めたと米政治専門メディアのポリティコが25日(現地時間)に報じた。
フランス、イタリア、スペイン、オランダ、リトアニアの5カ国は最近、欧州委員会と他の加盟国に提出した非公式文書で、不公正な貿易行為に対する調査を積極的に開始し、関税や各種制裁を含めてより強力な対抗措置を講じるよう求めた。
この提案は、欧州委員会が中国発の供給過剰や価格競争への対応を柱とする新たな通商戦略を検討している時期に提出された。欧州委は29日、中国が欧州産業に及ぼす競争圧力を議題とする内部戦略会議を開く予定だ。
5カ国は文書の中で中国を名指していないものの「EUの主要貿易相手国の一部が新たな貿易障壁を導入し、体系的かつ構造的な過剰生産を引き起こして多角的貿易体制を損なっている」と指摘しており、中国を念頭に置いたものとみられている。
文書では不公正貿易に関する調査の拡大、関税・制裁措置の強化、世界貿易機関(WTO)への提訴の積極検討、「経済安全保障」基準の導入、関連法制度の整備、新たな貿易防衛措置の創設などを提案した。
具体的には「特定産業全体が損害を受ける場合には、セーフガード(緊急輸入制限措置)調査の開始をより頻繁に検討すべきだ」と主張した。
また、WTOへの提訴をより積極的に進め、調査人員の拡充も求めた。
特に、関税や制裁措置などを決定する際、調査段階から「経済安全保障」を判断基準に組み込むべきだと提案した。単なる価格や補助金の問題にとどまらず、戦略産業やサプライチェーンの保護という観点から判断する必要があると訴えた。
5カ国は「そうすれば戦略産業やバリューチェーン(価値連鎖)における欧州の生産能力を維持し、産業基盤の保護につながる」と説明している。
さらに、外国企業によるEUの調査回避を防ぐため法制度を整備し、現在は国家や特定製品に限定されている相殺関税を企業にも適用できるよう制度改正を進めるよう求めた。
加えて、既存制度での対応が困難な場合に備え、産業横断的な貿易防衛措置となる回復力手段の新設や、欧州域内生産者を保護するための追加関税や関税割当制度の導入も検討すべきだと主張した。
エマニュエル・マクロン仏大統領は同日、EUは戦略産業保護に向けた通商政策で米国型のアプローチを参考にすべきだとの認識を示した。
中国発の供給過剰をはじめとする世界的な貿易不均衡の問題は、フランス南東部エビアンレバンで6月15日に開催予定の主要7カ国首脳会議(G7サミット)でも主要議題の一つとなる見通しだ。
















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